- 論文の概要
- 特定の地域にのみ存在する自然にできた地形や景観を巡り,地史を学ぶ観光としてジオツアーが注目を浴び始めている. ジオツアーを行う目的の1つに,地域経済の活性化がある.しかし,地域外からの参加者は少なく,地域経済の活性化の効果は十分ではない. また,特定の地域でのみジオツアーが行われるため,“ジオツアー”そのものの知名度は高くない. さらに,実際のジオツアーでは,ガイド説明を聞き逃してしまうことや,説明補助の資料を見逃してしまうことも想定される. そこで我々は,このような問題を解決するジオツアー支援システム「ついジオ」の開発をおこなっている. ついジオの目的は,(1)ジオツアー参加者以外への知名度向上,(2)ジオツアー参加者への理解支援の2点である. 本稿では,ついジオの機能を紹介した後,和歌山県の色川地域での実際のジオツアーにおいて「ついジオ」を適用した結果や評価や知見について述べる. また,「ついジオ」を用いた1回目のジオツアーとの比較を行い,ガイド説明理解度向上効果や知名度向上効果について検証する. 検証の結果,「ついジオ」の機能を利用することで,ジオガイドの説明理解度が向上することを確認した. また,知名度向上効果を確認するために,参加者のツイートがどの程度Twitter閲覧者に興味を持たれているかを確認した. その結果,Twitter閲覧者が興味を示す可能性のあるツイートを確認した.
- システムの説明のスライド
- 発表時の様子1
- 発表時の様子2
優秀発表賞:谷口翔吾さん(大学院2年)
論文名:「ガイド説明理解支援効果とジオツアー参加者による知名度向上効果の検証」
学会名等:情報処理学会 グループウェアとネットワークサービス研究会
受賞日:2018年01月27日