- 論文の概要
- 消防庁は,災害への備えとして,非常時にすぐに持ち出しができるように必要最低限の物を入れた避難袋の用意を推奨している. これは,平常時からできる防災行動である. 中身は,必要最低限の物のほか,居住地域や家族構成など個人の事情や属性によってそれぞれ変わってくる. つまり,個人が災害時に必要とする優先順位にそって,避難袋の中身をより適切なものにしておくことが重要である. 災害時の情報収集は,災害の状況把握を目的に行われる. 収集する情報には,災害規模,安否情報,警報や避難関連情報,交通運行状況などが挙げられる. 災害時における情報発信手段は多様化しており,災害時に人々が利用する情報収集手段として,Webサービスがマスコミに次いで利用されている. 国や地方自治体は,Webサイトを通じて,様々な防災関連情報を提供しているが,近年では地方自治体がTwitterを活用した防災関連情報の収集・発信を行っている. このように,インターネット上にて提供される防災関連情報には様々な形態がある. しかし,これらの情報源は分散しており,一覧性がないため,個人が必要な情報を探すには時間と手間がかかる. そこで本研究では,インターネット上にて提供される防災関連情報の避難袋となるシステムを提案する. 分散した防災関連情報を集約し,個人の属性によって必要な情報をカスタマイズできる防災関連情報提供システムを提案する.
- 防災関連情報提供システムの画面例
- 発表中の様子
- 受賞時の様子
学生奨励賞:田藤千弘さん(大学院2年)
論文名:「カスタマイズ可能な防災関連情報提供システムの開発」
学会名等:情報処理学会 第78回全国大会
受賞日:2016年3月11日