吉野研究室(Yoshino Lab.)(コミュニケーションデザイン研究室)|和歌山大学 システム工学部 社会情報学メジャー

学生優秀発表賞:實成翔さん(学部4年)

論文名:「微調整を要する街区における区画割自動化手法の提案」

学会名等:第21回 2022年度 情報処理学会関西支部 支部大会

受賞日:2022年 9月18日

関連サイト:https://kansai.ipsj.or.jp/record/2022.html

  • 論文の概要
    • 施設を建築する際の土地の分割において,現在多くの現場で用いられている方法は,建築基準法や地方行政の定める様々な条例などの指導基準に基づき,区画割業務の専門家が個人の経験によって作成するというものである.しかし,すべての場合において,指定された土地を最適に分割できるとは限らない.特に一戸建住宅の区画割においては,作成される区画割計画図に作成者の経験が大きな影響を与えるうえに,土地の勾配や風向き,日当たりなどの土地特性的な要因などを加味する必要があり,完成までにかなりの時間を要するというのが現状となっている. 土地の区画割計画では基本的に,端から決定させていくが,最終的に中途半端な広さの敷地が残ってしまうことが多い.宅地を商品としている企業における土地の価値とは,指定された敷地に建てられる家の戸数が大部分を占めているため,区画割の工程で生じる,複数の分割結果が考えられる土地をどのように分割するかは,企業において,土地の有効利用の観点から重要な要因となっている. そこで我々は,区画割計画図の作成における宅地の区画割を自動化するシステムが必要と考え,指定した座標に対し複数の区画割結果を提示するシステムを提案した.また,街区の住宅地における区画割時に発生する細かい調整が必要な敷地に着目した.操作の工程で生じる狭い区画を対象としているため,短時間で多くの結果を提示することができる.また,扱える敷地を制限することで,より正確で実用的な結果が期待できる. 本システムでは,従来の区画割によって生じる微調整が必要な区画を対象に,宅地の区画割における検討期間の短縮や工数削減を目的として,候補となる複数の分割結果を提示するため,区画割手法のアルゴリズムを構築し,実装した区画割自動化手法を提案する.本手法では,従来の区画割の方法では見つけることのできなかったような,最適な結果の出力を目指す.本稿では,宅地区画割のアルゴリズムを自動化することによる作業の効率を向上させる手法を提案し,そのシステムの概要について述べる.
  • 発表中の様子
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  • 発表時のスライド
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  • 賞状
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