- 論文の概要
- 大学で行われる講義が抱える問題点として,学生が教師や友人などの人的リソースの利用に消極的であることがあげられる. 教師と学生間のコミュニケーションが希薄で,質問や感想といった学生からの反応を十分に得られない状況では,教員が学生の理解度を把握することは非常に困難であると考えられる. また,多人数講義で,学生の深い理解と高い満足度を得るには,教員が学生を観察し,問題に気づいた際に授業を修正していくことが重要である.しかし,受講生の数が多くなればなるほど,教員が学生の状況を把握しづらくなり,効果的な授業改善を行うのは難しくなる. 従来の授業では,学生の理解度や反応を知るためのツールとして,リアクションペーパーやレポート課題といった提出物,Web上の質問掲示板などが用いられてきた.しかし,それらのツールを教員が確認できるのは講義後であり,講義中に学生の反応を把握する支援に用いることは出来ない. そこで我々は,留学生向けに開発した講義音声の録音と不明瞭箇所を記録する聴講支援システムと連携し,学生が不明瞭箇所を記録した意図をリアルタイムに教員に提供する講義支援システムを提案する.
- 本研究の分析結果と内閣府の結果との比較
- 発表中の様子
- 受賞中の様子
- 受賞コメント中の様子 .
学生優秀発表賞:今川七海さん(大学院1年)
論文名:「受講者の反応をリアルタイムにフィードバックする講義支援システムの開発」
学会名等:情報処理学会 関西支部
受賞日:2016年9月26日