支部大会奨励賞:林 央也さん(学部4年)
論文名:「食事の感想作成タイミングによるおいしさ表現出現の比較」
学会名等:2020年度 情報処理学会関西支部 支部大会
受賞日:2020年9月20日
- 論文の概要
現在,購買サービスにおいて商品に対する主観的な感想を記した「口コミ」や「レビュー」といったものが,インターネットを用いることで容易に取得でき,消費者の購買行動を大きく左右するとして注目されている.
例えば,カカクコムグループの,飲食店に対するレビューサービスを提供する「食べログ」は,2019年9月時点で月間利用者数が1億810万人に上っている
レビューは様々なものに対して行われるが,本研究では飲食,特に食品に関するレビューに着目する.
インターネット上では食品に関するレビューを提供するサービスが存在するが,食品に関するレビューには課題があると考えられる.
それは,食品から感じるおいしさは個々人の文化や生理状態,知覚した情報などにより異なることである.
一般的に,食べたことのない食品に関しては,見た目だけではその味まで正確に想起することができない.
したがって,食べたことのある人が作成したレビューは,味を想起するための重要な情報となり得る.食品に関するレビューには,「シズルワード」というおいしさ表現が用いられることがある.
前述のように,人によって味覚は異なるため,同じ食品に対するレビューであっても,レビューに含まれる表現が異なることがある.
予備調査として,お菓子に関する感想文を作成してもらった結果,お菓子を実食直後に作成した場合とそうでない場合とで,感想文に表れる表現に違いがある傾向が見られた.
そこで,本研究では食品を対象としたレビュー(感想)の作成に焦点を当て,感想を作成するタイミングによって,用いられるおいしさ表現にどのような違いが表れるのかを調査,分析する.
- 発表時のスライド
- 発表時の様子