- 論文の概要
- 2011年に発生した東日本大震災では,ネットワークや情報技術を用いた支援が多く行われた.また現在,次の大規模災害に備えた研究が多数行われている. しかしこれらの支援や研究はネットワークが利用可能であるという前提で設計が行われており,実際災害発生後はネットワークが利用できない場合が多い. また,出先などの普段行かない場所では,避難所などの情報を把握していない場合が多い. このような場所で災害に会うと,すぐに対処できない可能性が高い. さらに,普段使い慣れていないシステムを,災害時にいきなり利用することは困難である. そこで,日常的に利用する災害時支援システム「あかりマップ」の開発を行い, 今回,システム側から利用者へ現在地周辺の避難支援情報を通知する機能を追加した. 本稿の貢献は以下の2 点にまとめられる. (1)日常的に利用可能な災害時支援システム「あかりマップ」に対し,システムから通知を行うことは, 利用者がよく行く範囲において,避難支援情報を意識するきっかけとなることを示した. (2)日常的に利用可能な災害時支援システム「あかりマップ」に対し,システムから通知を行うことは, システムを利用するきっかけとなることを示した.
- あかりマップの画面
- 発表中の様子
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優秀プレゼンテーション賞:濵村朱里さん(学部4年)
論文名:「利用者の移動を考慮した日常利用可能な災害時支援システムの開発」
学会名等:情報処理学会 マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム
受賞日:2013年7月12日