医療用マイクロニードルデバイスの研究

体内への安全な投薬手法として経皮薬物送達システム(TDDS:  Transdermal Drug Delivery System)があります。TDDSは、経口投与における胃腸や肝臓など身体への過剰負担や副作用のほか、胃腸での吸収・分解や肝臓での代謝などによる薬効の低下・消失を回避することが可能であり、また、長時間安定した速度で薬物をより効果的に患部に送達することが可能とされています。特に、TDDSの一種であるマイクロニードルによる投薬では、通常のTDDSでは適用不可能な広範囲の種類の高分子薬が適用できるほか、注射資格が不要で利便性に優れ、痛みを伴うことなく患者に優しいというメリットがあります。
 本研究グループでは、薬品種類の制限が少なく、また、薬剤の投与量が自由に調整可能なマイクロニードルデバイスの新しい構造を考案し、その具現化に必要な作製プロセス技術の確立とデバイスの創出を目指して研究を進めています。
 

Scroll to Top