研究概要

アダプティブネットワーク研究室では,大規模化・複雑化するネットワークの制御・セキュリティ技術の確立を目指し,自己組織化ネットワーク制御,VANET・FANETにおける可用性・安全性の両立,ブロックチェーンの解析・サイバーセキュリティへの活用などの研究に取り組んでいます.

自己組織型ネットワーク制御

ネットワーク技術の発展に伴い,ネットワークは大規模化・複雑化しており,従来のようにネットワーク全体の情報を収集し,一元的に管理・制御することが困難となっています.

一方で,生物の群れなど,自然界で見られる「自己組織化」現象では,集団内の構成要素同士の局所的な相互作用により全体の機能が創発し,高い拡張性・適応性・耐故障性を有することが知られています.そこで,生物の仕組みをネットワーク制御へと応用することにより,大規模,複雑なネットワーク制御の仕組みの確立を目指します.

自己組織型ネットワーク制御

VANET・FANETの可用性・安全性の両立

研究テーマ2の詳細イメージ

Society5.0 が提唱され,サイバー・フィジカル空間の融合が進み,自動車や家電など,フィジカル空間に存在するシステムの情報をセンサなどを用いてサイバー空間に蓄積・解析し,フィジカル空間へとフィードバックを行うサイバーフィジカルシステムが注目を集めています.一方で,2010 年の制御システムを対象としたマルウェア Stuxnet の登場を端初として,フィジカル空間のシステムを対象としたサイバー攻撃が増加しています.

そこで,サイバーフィジカルシステムのセキュリティにおいて重要となる,システムの継続的な稼働(稼働)・安全性の両立を目指して研究にとりくんでいます.

ブロックチェーン技術の解析・セキュリティへの応用

2008 年にサトシ・ナカモトにより論文が発表されて以降,ビットコインなどの仮想通貨の基盤技術として,ブロックチェーン技術が注目を集めています.ブロックチェーンにおいては,データの最小単位であるブロックを鎖状に連結し,ネットワーク内で分散的に管理を行っており,高い改ざん耐性を有することが知られています.

そこで,ブロックチェーン技術のサイバーセキュリティへの応用を実現するため,ブロックチェーンにおける意思決定問題の解析などに取り組んでいます.

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