設備
共用設備、研究室設備ともに、学外の方からの委託測定(有料)等も行います。kuno[at]wakayama-u.ac.jp までご相談ください。
共用設備 (B104共同機器実験室)
下記の装置は宇野が管理しており、和歌山大学北3号館1階B104共同機器実験室に設置しています。
薄膜用X線回折装置 Rigaku SmartLab (2025年12月導入)

薄膜の結晶性評価や配向性評価を行うための装置です。粉末X線測定も可能です。
詳細は株式会社リガクのSmartLab紹介ページを参照してください。
結晶の自然半値幅(完全結晶がもつX線回折半値幅)近くまでの測定が可能です。
Ge(220)x2を入射光学系に用いてサファイアの0006 XRD測定(2θ/θ測定, 2θ=41.69264°)をすると、半値幅が21 arcsec程度でした。Ge(220)x4とすると、半値幅は18 arcsecになりますが、強度は7%程度にまで小さくなります。
Ge(220)x2を入射光学系に用いてサファイアの0006 XRC測定(ω=20.84974°)をすると、半値幅が11 arcsec程度でした。Ge(220)x4とすると、半値幅は9 arcsecになりますが、強度は7%程度にまで小さくなります。
光源:Cuセラミック管球3kW, CBO (放物面鏡による平行光と発散光の切り替え), Ge(220)2結晶またはGe(220)4結晶, 入射スリットIS
入射角60°以上の領域で、半値幅50 arcsec以下程度の高精度な角度分解能が必要な場合にはGe(220)4結晶光学系を使うことになります。ただし、強度はかなり犠牲になります。入射角による角度分解能の詳細はリガクジャーナル「薄膜X線測定法 基礎講座 第3回 高分解能X線回折法」の図6を参照してください。
CBO-μによる微小部測定も可能です。詳細は株式会社リガクの「微小部分析」のページを参照してください。
スリット光学系による微小部測定も可能です。
検出器: 2D検出器HyPix3000 (ピクセルサイズ 100 μm), RS1, RS2(2D検出器による仮想スリット)
ステージ:φ, Rx, Ry, X, Y, χ, 2θχ
通常は、φ-Rx,RyステージをつけてGe(220)2結晶光学系で測定をしています。
Rx, RyステージとX-Yステージは同時に使用できません。
極点図、逆格子マッピング、GI-XRDなど、光学系の変更が必要な場合はご相談ください。
原子間力顕微鏡 Hitachi Hightech AFM100 Plus (2024年8月導入)

カンチレバーを用いて、薄膜の表面凹凸観察や、摩擦力などの測定が行えます。
詳細は日立ハイテクのAFM100紹介ページを参照してください。
大気中測定のみ可能です。(液中や真空中、高温測定はできません。)
拡張測定モードの中では、SIS, LM-FFM, VE-AFM, Adhesion測定が可能です。(MEM, KFM, 電流測定などはできません)
測定可能範囲は最大20 μmです。
測定ソフトがもつ、測定条件を自動的に決定する機能がよくできているので、ユーザーによる結果のばらつきが小さいのが特徴です。
LM-FFM (横新藤摩擦力顕微鏡) をオプションでつけているのが特徴です。
LM-FFMについては、日立ハイテクの原理解説ページを参照してください。
通常の摩擦力顕微鏡が、試料材質や表面形状によっては表面凹凸情報を多く含んでしまうのに対して、LM-FFMは形状因子を低減した測定ができます。
試料ステージにチューブスキャナがあるタイプなので、試料が円弧運動をします。測定範囲が数 μmまでは問題ないと考えています。
エポキシボンダー HiSol model 7200CR (2015年11月導入)

顕微鏡下で細かな配線作業を行うためのツールです。米国West Bond社の製品です。
詳細はHiSolの7200CR紹介ページを参照して下さい。
走査型電子顕微鏡 JEOL JSM6390LV (2007年1月導入)

日本電子 (JEOL) 製です。販売終了機種です。
詳細は日本電子のJSM6390AのHPを参照してください。ただし、本学の装置にはEDS (エネルギー分解型質量分析装置)はついていません。
タングステンのヘアピンフィラメントをもつ、熱電子放出型の走査型電子顕微鏡です。
加速電圧5-30 kVです。二次電子(SE)像および反射電子(RE)像の観察ができます。EDSはありません。低真空測定が使えます。
カタログスペックでのSE像の分解能は3-15 nmということになっています。実際の分解能は試料の構成原子や導電性にも依存し、半導体材料だとおよそ0.1 μmのSE像を観察するために用いています。
真空蒸着装置 ULVAC 小型蒸着装置 (VPC-260改)

ULVAC製の小型蒸着装置VPC-260Fをベースに、使いやすいように構成を改変しています。
排気系はターボ分子ポンプ、ガラスベルジャーは内径φ300 mmです。ベルジャーはワイヤー釣り上げ式です。
水晶振動子膜厚計を備えています。加熱方法は抵抗加熱式です。蒸発源は2種類まで設置可能です。
研究室設備
ミストCVD成長装置(自作)
横型炉構成をとった、石英管によるミストCVD成長装置です。
ミスト発生装置、サセプタ、コンピュータコントロールシステムを自作しています。
コンピュータ制御は、Arduino + 自作ボードによって、炉温度の制御、マスフロー流量制御を行っています。
自作ボードは4ch AD, 4ch DA, 8bit DIO, RS485 interfaceをArduino Nano R4で制御するもので、汎用性があります。PCと絶縁されているのが特徴です。
マスクレス露光装置 (自作)
Thorlabsの光学部品をあつめて作製したマスクレス露光装置です。
露光用レーザー光源は405 nmの半導体レーザーを使い、作動距離 (WD) を10 cm程度と長くとって安定した線幅を描画するセッティングで運用しています。
開口数が小さいので、線幅は回折限界よりかなり大きく、20 μm程度です。
酸化物半導体のリフトオフプロセスはシリコン系とは異なるノウハウがあります。
カソードルミネセンス評価装置(自作)
京都大学を定年退職された藤田静雄先生から譲り受けたものです。
電子線源には分子線エピタキシ成長装置で用いられるRHEEDガンを用いています。
試料ステージは住友重機械工業製の4K冷凍機を用いています。
光学系まわりを改修して、各種測定ができるようにしました。
その他
Veeco製真空蒸着装置
半導体パラメータアナライザ Agilent 4155C
ソースメジャーユニット Keysight B2900A
分光器: Ocean Optics FLAME, Ocean Optics USB2000, Horiba Triax 250
ガスレーザー: HeCd laser (325 nm) x 2, Ar ion laser (488 nm) x 1
放電管: 150W キセノンランプ光源, 重水素ランプ光源