私の万年筆に対する執着は,正確に言えば30年ほど前からである.しかし,最近(2023年)完全にハマったのは本学教育学部同僚山口先生との雑談からである.山口先生はその時点でペンケースペン立てを自作するのを趣味としているということで,私の趣味はそこに収容される万年筆を趣味としていると話したことがきっかけとなった.今では悪いことに所謂,インク沼にもはまり込んでしまった.私は,現役生活2年と少しなのでこのような私的なページ公開をお許し願いたいのと,同時に仲間または道連れを作りたい.写真をおいおい掲載していくつもりである.
私の仲間として山口先生のほか,インク沼の女王K村先生,K松先生,事務方の堅田さんと角谷さんである.他に,仲間となりうる人は,事務方に多くいらっしゃることに気付いた.例えば,本部にいるMさんである.更に,事務方には何らかの文具沼の住人数名がおられる.仲間入りの宣言を待っている.名前をだしていいと言われた人以外はイニシャルで表記している.職場だけではない.小学校以来の友人,セピア色愛好家S氏も高級万年筆を二本所有していて,それらを使って日記を書いているということである.何気なく付き合っている人たちの中にも同好の士が多数いると心強く思った.
このページをご覧になった本学の方で仲間になってくださる方はご一報ください.
連絡先:kisoda(at)wakayama-u.ac.jp
私は,2003年オーストリア・ザルツブルクで開催された国際会議(European Conference on Diamond and Related Materials)に出向いた.シュヴェヒャート空港(Flughafen Wien-Schwechat)の免税品店でスイス製万年筆が一本だけ安売りされていたのを見かけ,スイス製は信頼できる
と考え購入した.それがすべての始まりでCaran d'AcheというメーカーのLémanシリーズの一本であった.おそらく同社がフラグシップモデルとしてLémanシリーズを世に送り出してまもないころだと推察する.
そこからいきなり2023年に話が飛ぶわけではない.その後,2007年にベルリンに滞在した際,自分用の土産に同社のおそらく同じシリーズのスリムなボールペンを購入した.ボールペンの書き心地は素晴らしい.三菱のジェットストリームという異なるタイプのペンにも匹敵する.実際カランダッシュ社はボールペンで世界的に評価されている.万年筆への参入はまだ50年ぐらいではないだろうか.詳しくは伊東道風著万年筆バイブル
講談社をご覧になって欲しい.
題名にペンたち
としたものの,真面目に書くといやらしいので一本だけ思い出を書いた.私が退職する予定の2027年3月31日までに所有するすべての萬年筆を公開する,写真付きで.
意を決して万年筆愛好家の会Wagnerに入れてもらった.確認したわけではないが,作曲家Richard WagnerのことではなくPelikan社創立者Günther Wagnerに因んでいると思う.この愛好家の会の中では私のコレクションなど可愛いものである.
よーく思い出したら,これまで京都丸善(新旧とも)で記念万年筆(パイロット社製)やWaterman(恥ずかしながら紛失)を購入していた.私が現在使っているのは創業150周年記念のパイロット社製のものである.(下の写真の黒い方)そのおりに丸善萬年筆友の会
に入っていた.現在でも有効か否か不明だが今年は丸善創業155周年ということで記念万年筆販売の案内が届いていた.こちらは販売目的とはいえ友の会には違いない.
今の所,雑談のみだが,だらだらと私はインクのペーパークロマトグラフィーを行っている.まとめて写真をここに掲載したい.このページはこのままでは寂しいのでペーパークロマトグラフィー一例と所有インクを掲載する.ついでに上記に書いた二本の万年筆の写真を掲載する.今後,万年筆のペン先を実体顕微鏡で撮影してそれも載せてみたい.ちなみに私の万年筆及びインクに関する情報源は,前掲書の他,趣味の文具箱
(季刊,ヘリテージ社)である.
改めてコアメンバーを再録しておく.K松先生,インク沼の女王K村先生,山口先生,堅田さん,角谷さん,そして不肖 私の6名である.
名称 | 色 | 製造元 | 形態 | 備考 |
---|---|---|---|---|
Golden Lapis Ink of the year 2024 | 金ラメ入りブルー | Pelikan | ボトル | 万年筆利用不可 |
Edelstein Sapphire | 青 | Pelikan | ボトル | |
Idyllic Blue | 青 | Caran D'Ache | カートリッジ | |
Hypnotic Turquoise blue | ブルー | Caran D'Ache | カートリッジ | |
Magnetic Blue | ブルーブラック | Caran D'Ache | カートリッジ | |
Bleu Myosotis | ブルー | Jacques Herbin | カートリッジ | 勿忘草のこと |
Turquoise | ブルー | Aurora | ボトル | 創立100周年記念 |
Hértage Bleu Crystallin | ラメ入りブルー | Ferris Wheel Press | ボトル | 万年筆不可 |
Könichs Blau | ロイヤルブルー | Rohler und Klingner | ボトル | |
Napoleon Bonaparte | Dark Blue | De Atramentis by Jansen | ボトル | |
Vibrant Green | 緑 | Caran D'Ache | カートリッジ | |
Delicate Green | 黄緑 | Caran D'Ache | カートリッジ | |
Ultra violet | 紫には見えない紫 | Caran D'Ache | カートリッジ,ボトル | |
Violette Pénsee | 紫 | Jacques Herbin | カートリッジ | 考える紫 |
Larmes de Cassis | 赤紫 | Jacques Herbin | 小ボトル | カシスの涙 |
Poussière de Lune | 紫 | Jacques Herbin | 小ボトル | 月のちり**とでも訳しておく |
色彩雫 竹炭 | 黒 | Pilot | 小ボトル | |
Cosmic Black | 黒 | Caran D'Ache | カートリッジ | |
色彩雫 紅葉 | 赤 | Pilot | カートリッジ | |
色彩雫 躑躅 | 赤 | Pilot | 小ボトル | 在庫限り |
色彩雫 山葡萄 | 赤紫 | Pilot | 小ボトル | |
色彩雫 秋桜* | 赤 | Pilot | 小ボトル | 在庫限り |
色彩雫 霧雨 | 黒か濃い灰色 | Pilot | 小ボトル | 在庫限り |
色彩雫 山栗* | 茶 | Pilot | 小ボトル | 在庫限りと勘違い |
Divine Pink | ピンクというより赤 | Caran D'Ache | カートリッジ | |
Highlighter Ink yellow | 蛍光色 黄 | Pelikan | ボトル | |
Highlighter Ink green | 蛍光色 緑 | Pelikan | ボトル | |
Ebony | エボナイト色 | Rohler und Klingner | ボトル | 古典インク |
2024年9月応用物理学会が新潟市朱鷺メッセで開催された.開催中に古町商店街にある天佑堂という万年筆や喫煙具を扱う店をのぞいてみた.月曜は定休日にされている.確実に修理に重点を置かれている.現店主は3代目だそうである.近くの大手百貨店文具売り場に持ち込まれた修理品を天佑堂に持ってこられることが多いとのこと.理由は,海外の多くのメーカーが部品を交換する方式で修理するためかなり高額になるためのようである.また,海外製品の質も変わってきているという感想を持たれていた.
本サイトをご覧になった方は,新潟に修理を兼ねて行かれてみてはどうかと思う.ご主人は,郵送がおおいですが,やはり対面で書き癖とかみてから修理したい
とのことである.この見解は,万年筆制作販売を行う鳥取県の万年筆博士の社長山本氏からも感じた.
関西地区大会は,神戸市中央区役所11階で開催された.今回参加者が25名未満なら関西地区大会をしばらくお休みとするという縛りがあった.私を含む,関西在の会員にはなんとか来年度以降も関西地区大会を残してほしいとの願いを抱く人も多かったと思う.しかし,出足が悪く3時頃には諦めムードが漂っていた.しかし,初めてお会いする方の中に神戸市内の方がいるようで知人に声をかけてくださったようで(ハイキング姿で来られた)ギリギリ25名参加となったようである.
山口県から御夫婦で参加されていた.ご主人(多分40代前半)がカランダッシュの装飾品のようなモデルを持たれていた.私が万年筆博士で注文したことを伝えるやご夫婦とも自分たちも憧れている旨の発言をされていた.また,6月15日の関西地区大会で初めてお目にかかった方からコレクションが大幅に増加してますね.
と指摘された.
予定通りペンクリニックで二本確認してもらい,一本はインクフローを改善してもらった.
Kobe Pen Show(11月23,24日,北野ノスタ)には参加予定である.病気や自然災害さえなければ多分這ってでも行くつもり.できれば12月21日中部地区大会か12月28日年忘れ泉筆五宝展どちらかに行きたい.
茶話会でもやろうというご提案もありました.11月26日火曜日に開催する予定.
このページも頻繁に訪れるとう方もいるとは思えませんので私の気の向いたときに更新します.下手したら完全に忘却する可能性もあります.
まずいと思いながら万年筆を購入してしまいました.しかし,秘匿します.悪しからず.まずいというのはすでに使える本数を遥かに上回る数のペンを持っているから.
話題として取り上げたいことが万年筆とインク以外にもあることがわかった.その話題をここに記載するか別のページにするかは検討中とさせてもらいたく.・・・と書きましたが別の話題は取り上げません.要するに万年筆同様,私一人の楽しみとしておきます.
ペンケースを製作販売されているサイトで扱われている西陣織は,私の高校で同級生だった人の呉服屋から仕入れていることを知りました.このリンクについて,奥様に口頭でオーケーしてもらいました.
真ん中にペンケースを配置して,私の愛おしい萬年筆を並べて撮影した写真とペンケースのみを示します.および生地のクローズアップ画像.センスの悪い写真で申し訳なく.