マルチメディア技術

授業の目標

「マルチメディア」というのは、とてもあいまいな言葉かも知れません。この字面だけを見ると、マルチ=複合的な、メディア=媒体、と言うことで、ますますなんだかわからなくなってきそうです。それでも私たちは、最近「マルチメディア的なもの」を社会の至るところで目にしている気がします。

インターネットを使ってやり取りされるEメールは、文字だけでなく音声や画像なども送ることができます。このようなEメールのことを「マルチメディアメール」などと呼ぶことがあります。しかし、これは封筒に写真やカセットテープを入れて送ることとどう違うのでしょう。少なくとも後者をマルチメディアだと思う人はあまりいないのではないでしょうか。マルチメディアという名称は、多様なメディアを単に寄せ集めただけのものを指しているわけではないのです。

そこでこの授業では、「マルチメディア的なもの」を実現するのに用いられている様々な「技術」がどのような考え方で形作られているのか、またそれがどのように人間と関わってくるのかなどについて考えることによって、マルチメディアという言葉が指すものの本質に近付いてみたいと思います。

この講義は平成17年度をもって終了しました。

授業の概要

  1. 概要説明:授業の進め方と全体の概要について説明します。
  2. コミュニケーションと情報:コミュニケーションと情報との関係について概説します。
  3. プレゼンテーション 前編:プレゼンテーションの準備としてのコンセプトメイキングや情報の収集ついて概説します。
  4. プレゼンテーション 後編:情報を文字やグラフィックスとして表現する方法について概説します。
  5. Webにおける情報デザイン:情報の分類と組織化、アクセスルート等について概説します。
  6. 映像制作:エンタテインメント作品としてのストーリー映像の制作の流れと表現技術について概説します。
  7. コンピュータグラフィックス1 基礎編:3次元CGを制作する上で必要な項目について概説します。
  8. コンピュータグラフィックス2 アニメーション編:CGアニメーション特有の技法や特長について概説します。
  9. 表現の基礎1:制作者のアイデアを具体的な造形物とするためのデジタル造形について概説します。
  10. 表現の基礎2:手続き記述による造形と画像の表現方法について概説します。
  11. 技術の基礎1:マルチメディアを理解する上で必要となるディジタルの基礎知識について概説します。
  12. 技術の基礎2:コンピュータおよび制作のための技術について概説します。
  13. 技術の基礎3:インターネットについて概説します。
  14. 技術の基礎4:インターネットにおけるセキュリティ確保および情報化社会について概説します。

成績評価の方法

講義終了時に課す宿題と定期試験により総合的に評価します。

教科書・参考書

指定書名著者名出版社名
教科書 入門編マルチメディア標準テキストブック (財)画像情報教育振興協会

備考

題材が「マルチメディア」なので、 できるだけビジュアルな教材を用意したいと考えていますが、 時間的制約等によりそれがかなわない場合があるかも知れません。 その時は容赦してください。