情報基礎演習II - 第2回
1.式
コンピュータは「電子計算機」というくらいですから、
計算は「本業」みたいなものです。
そのためには「式」というものを取り扱わないと、
話を始められません。
ここでは
プログラミング言語における「式」というものについて考えます。
式は何らかの「数」、
あるいはそれを「演算子」によって結合したものです。
この「数」には、0や15といった「定数」の他、
「変数」、
「関数」
があります。
演算子には次のようなものがあります。
これらはほんの一例で、
C言語には他にもいろいろな演算子が用意されています。
異なる演算子を組み合わせて使うときには、
演算子の「優先順位」に気を付けなければなりません。
同じ優先順位の演算子については左から順に計算されますが、
異なっているときは優先順位の高いものが先に計算されます。
次の例は左のものほど優先順位が高くなっています。
式全体を ( … ) でくくったものは、
一番優先順位が高くなります。
- 1 + 2 * 3 は 7
- (1 + 2) * 3 は 9
■課題3■
2.変数
コンピュータの機能として、
「計算」とならんで重要なものに、
「記憶」があります。
コンピュータは記憶したデータを処理(計算など)することで、
結果を得ます。
プログラム中で一時的にデータを記憶しておくためには、
変数を使います。
変数名
変数には名前が付けられ、それを変数名と呼びます。
変数名の付け方は次のような規則に従います。
- アルファベットまたはアンダースコア (_) で始まります。
- アルファベットまたはアンダースコアまたは数字が続きます。
- 大文字/小文字は別の文字として区別されます。
- C 言語において特別な意味を持つもの(予約語)は使えません。
次の名前は変数名として使えます。
average | /* データの平均 */
|
pi | /* 6桁までの円周率 */
|
number_of_students | /* 学生数 */
|
DayOfTheWeek | /* 曜日 */
|
次の名前は変数名として使えません。
3rd_entry | /* 数字ではじまっている */
|
all$done | /* 使えない文字($)がある */
|
the end | /* 空白が入っている */
|
int | /* 予約語 */
|
■課題4■
変数宣言
変数を使うには、
そのことを宣言する必要があります。
この宣言により answer という int 型の変数を使用できるようになります。
この int は、
後に続く名前が整数を格納する変数であることを宣言します。
このような変数の用途のことをデータ型(あるいは単に型)と呼び、
この場合 answer は整数(int)型変数と呼ばれます。
変数を宣言できる場所は次のとおりです。
■課題5■
代入
変数にデータを格納するには、
= を使って代入を行います。
answer = 1 + 2 * 3;
- = の左辺には変数を置きます。
- = の右辺には式を置きます。
この代入の後、
変数 answer は整数の 7 と等価になります。
データが格納された変数は、
1 や 2 のような数値として表された数(これらを定数と呼びます)と同様に
式の中で使用することができます。
int x, y, z; | /* x, y, z という3つの整数型変数を宣言する */
|
x = 1; | /* x に 1 を代入 */
|
y = 2; | /* y に 2 を代入 */
|
z = x + y * 3; | /* z には 6 が入る */
|
■課題6■