KinectとARToolkitを用いた簡易なロボット操作に関する研究

背景

 高齢化社会への対応策の一つとして本格的普及が期待される生活支援ロボットの実用化には,自律制御と操作者の指示を併用して,すべての人が簡単にロボットを操作できるシステムの開発が必要不可欠である.

従来法の問題点

 ビジョンを用いてロボットを操作する場合には,

間のキャリブレーションが必要で,この作業が面倒であった.

提案する解決策

 安易なロボット操作の実現という観点から,Kinect やARToolkit の簡便性を利用して,介助用ロボットアームのためのロボットシステムを構築している.

本研究では,ロボットにARマーカーを装着し,Kinect から取得されるIR画像に対してARToolkit を適用することで,Kinect と介助用ロボットアームの座標系の位置合わせを簡便に行っている.


システム構成例


使用機器

ロボットアームの制御方法 :

ロボットアームの手先は,手先・中継点・目標点の3点で決定できる局所平面上のダイポール場の流れに沿って動かす.

動作例



KinectのIR画像におけるマーカー検出



ロボットアームのpick and place 動作の様子



ロボットのアームの手先の軌跡

応用事例

など多様なビジョンベースロボットで応用が可能.

参考文献

  1. 中村恭之,中原由希子:”ダイポール場を利用したロボットアームの実時間軌道生成法,”
       ロボティクス・メカトロニクス講演会‘12, 2A1-A01, 2012.
  2. 小川洋平,中村恭之:”KinectとARtoolkitを用いた簡便な福祉用ロボットアーム制御システムの開発,”
       ロボティクス・メカトロニクス講演会‘13,1P1-Q01, 2013.
  3. Takayuki Nakamura:”Real-Time 3-D Path Generation Method for a Robot Arm by a 2-D Dipole Field,”
       Proceedings of 2013 IEEE/ASME International Conference on Advanced Intelligence Mechatronics(AIM),pp.745--749, 9-12 Jul. 2013.

研究指導

 本研究に興味があり,試してみたい方は,中村 (ntakayuk@sys.wakayama-u.ac.jp)までメールで御連絡下さい.