LAST UPDATE 2016.01.13 |
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本研究室で得られた新規錯体 |
[バナジウム化合物 〜ペルオキソバナジン酸] |
タングステン化合物(ペルオキソタングステン酸)はこちら。 モリブデン化合物(ペルオキソモリブデン酸)はこちら。 |
ペルオキソモリブデートやペルオキソタングステートとは異なり、ペルオキソバナデートは 有機配位子を持つ単核・二核錯体が多く知られていますが、いわゆる「ポリオキソメタレート」の範疇に入るものはあまり知られていません。 幾つかの二核化合物と、いわゆるIshii-Venturello型構造をもつ[(PO4){V2O2(O2)4}2]7- およびその類縁体くらいです。ペルオキソ系であっても、弱酸性領域におけるデカバナデート[V10O28]6-類の形成が 問題になります。また、酸性領域ペルオキソバナデート系溶液におけるH2O2の分解が結構速いため、タングステート系同様 あるいはそれ以上に、条件設定と制御が困難です。中性付近では、H2O2の分解はかなり穏やかになります。 |
☆ Ishii-Venturello類似二リン酸錯体 [(P2O7){V2O2(O2)4}2]8- |
[(P2O7){V2O2(O2)4}2]8- の構造(二方向から) | |
By S. Sorihashi | |
当研究室初のペルオキソバナデートです。(これ以前に、単核のグリシナト錯体 [VO(O2)2gly]2-が得られていました。) いわゆるIshii-Venturello型アニオンを、リン酸の代わりに二リン酸で組み上げた構造です。CsからわずかにずれたC1対称性をもっていますが、溶液中では モノオキソ架橋の部分でグニャグニャと動いているものと思われます。合成溶液中での31P, 51V NMRによるアニオンの検出を 試みていますが、今のところうまくいっていません。 |
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