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和歌山大学独創的研究支援プロジェクト 紀伊半島における災害対応力の強化
-想定を越える災害への備え-
近年、地球低軌道を周回する超小型衛星の実用化が進められています。和歌山大学を代表とするチームは、既にこれまで2機の衛星(RAIKO, UNIFORM-1)を軌道上に打ち上げ、運用を行った実績を持ちます。現在も運用されているUNIFORM-1衛星はわずか50kg / 50cm×50cm×50cmのサイズにもかかわらず、大型衛星とほぼ同等の地上分解能(200m/pix)にて、地上の熱異常(火災や火山等)の観測を行っています。また様々な機器を搭載し、高コストで運用されている大型衛星よりも運用の自由度が高いため、2014年9月27日の御岳山の噴火時には、翌日には早くも観測に成功しました(大型衛星での熱画像による初観測は10月3日でした)。衛星の運用には、国内のキャンパス内では最大口径となる12mアンテナ、および2基の3mアンテナを利用しています。
また低軌道を周回する超小型衛星を利用し、安価でかつ太陽電池等でも永続的に駆動できる省電力の地上センサー / 送信機を利用した、bigデータの収集システムの実用化実験を、近畿地方整備局他関係団体と実施しています。多くの地上センサにより地位空間情報を安価に収集するシステムを構築することで、防災や農業への利用促進を進めています。