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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/03/27 現在

基本情報/Basic Information

遠隔授業(授業回数全体の半分以上)の場合は、科目名の先頭に◆が付加されています(2023年度以降)
開講科目名
/Course
有機合成化学Ⅰ/Synthetic Organic Chemistry I
時間割コード
/Course Code
S1406480_S1
開講所属
/Course Offered by
システム工学部/Faculty of Systems Engineering
ターム・学期
/Term・Semester
2024年度/Academic Year  第3クォーター/3Q
曜限
/Day, Period
月/Mon 1
開講区分
/Semester offered
第3クォーター/3Q
単位数
/Credits
1.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
大須賀 秀次
科目区分
/Course Group
_ 
授業形態
/Lecture Form
講義
教室
/Classroom
北3号館B202/北3号館B202
開講形態
/Course Format
ディプロマポリシー情報
/Diploma Policy

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
大須賀 秀次 システム工学部(教員)
授業の概要・ねらい
/Course Aims
医薬品、農薬、香料、衣料、機能性材料など、我々人類にとって有用な有機物質が、時代とともにますます複雑化、精密化しており、その数も増加の一途をたどっている。それにともなってこれら有機化合物の合成方法についても、非常に多くの合成反応が知られている。しかし、これら合成反応には共通点が多く、限られた数の種類に分類することができる。この授業を受講することにより、学生は基本的かつ代表的な合成反応(求核置換反応、求電子置換反応、求電子付加反応、ラジカル反応)を種類ごとに分類して学び、反応機構を詳しく理解することを目的とする。
これまでの有機化学の講義では、化合物や官能基の種類ごとに分類して学習を行ってきたが、本講義では反応の種類ごとに再編成し、様々な合成反応について、その反応機構を系統的に学習する。また、有機化合物のもつ化学反応性や高機能性およびその合成方法を理解する基礎とし、これらの性質を発現させる基本的な要因についても理解する。
到達目標
/Course Objectives
・求核置換反応: SN2反応、SN1反応およびSNi反応について理解し、その特徴や立体化学について説明することができるようになる。
・求核置換反応:立体および電子的効果、それに溶媒および求核試薬の影響を説明できるようになる。
・求電子置換反応:反応機構を正しく理解でき、ニトロ化反応などの単位反応の様子を巻矢印で説明できるようになる。
・求電子置換反応:一置換ベンゼンの求電子置換反応について、置換基による配向性と活性化および不活性化について理解し、説明することができるようになる。
・求電子置換反応:ベンゼン環への求核置換反応について理解し、ニトロ化ベンゼンのSN2反応とジアゾニウム塩のSN1反応について、生成物を示すことができるようになる。
・求電子付加反応:C-C二重結合への臭素、ハロゲン化水素の付加について、立体および位置選択性を巻矢印で説明できるようになる。
・求電子付加反応:アルケンからアルコールの合成について、酸触媒の水和反応とヒドロホウ素化-酸化反応の反応機構をそれぞれ説明でき、位置選択性の違いについて示すことができるようになる。
・求電子付加反応:C-C二重結合から1,2-ジオールを合成する際、trans体とcis体をそれぞれ選択的に合成する方法と反応の様子を示すことができるようになる。
・求電子付加反応:C-C三重結合に対する求電子付加反応の反応の様子を示すことができる。
・ラジカル反応:脂肪族炭化水素のハロゲン分子によるハロゲン化について、ラジカル連鎖反応による反応の様子を説明できるようになる。
・ラジカル反応:NBSによるアリル位またはベンジル位の臭素化反応について、反応の様子を説明できるようになる。
・ラジカル反応:C-C二重結合に対する臭化水素の付加について、イオン反応とラジカル反応の反応機構と生成物の違いについて説明できるようになる。
成績評価の方法・基準
/Grading Policies/Criteria
各回の講義の到達目標に対する到達度を確認するために各回で課した課題(Moodleを通じて提出するレポート)を40%、単位認定試験を60%として総合的に評価する。講義中で学んだ内容の復習を各回の課題で行っているので、同程度の内容の問題を単位認定試験で解答できれば合格となり、応用的な発展問題を解答できれば加点する。
教科書
/Textbook
「有機反応のメカニズム」加藤明良著 三共出版 ISBN:9784782704813 価格:2,860円(本体2,6000円+税)
参考書・参考文献
/Reference Book
下記の参考書は授業では使用しない。
「有機化学 改訂2版」 奥山 格, 石井 昭彦, 箕浦 真生著 丸善出版 ISBN:9784621089774 価格:5,500円(本体5,000円+税)
「ウェイド有機化学 原書7版 上」 中村 浩之, 岩本 武明 他翻訳 丸善出版 ISBN:9784621088654 価格:7,150円(本体6,500円+税)
「ウェイド有機化学 原書7版 下」 中村 浩之, 岩本 武明 他翻訳 丸善出版 ISBN:9784621088661 価格:7,150円(本体6,500円+税)
「マクマリー有機化学 上 第9版」伊東 椒, 児玉 三明 他翻訳 東京化学同人 ISBN:9784807909124 価格:5,060円(本体4,600円+税)
「マクマリー有機化学 中 第9版」伊東 椒, 児玉 三明 他翻訳 東京化学同人 ISBN:9784807909131 価格:4,950円(本体4,500円+税)
「マクマリー有機化学 下 第9版」伊東 椒, 児玉 三明 他翻訳 東京化学同人 ISBN:9784807909148 価格:4,950円(本体4,500円+税)
「基礎有機化学演習」吉原 正邦, 神川 忠雄共著 三共出版 ISBN:9784782704042 価格:2,420円(本体2,2000円+税)
履修上の注意 ・メッセージ
/Notice for Students
有機化学を理解するには、有機化合物の構造に慣れる必要があり、構造式や反応式を自分の手で書くことが重要な手段の一つであるため、プロジェクターを使わず、板書形式を中心に講義を進めている。面倒でも板書を自分の手でノートにまとめること。板書の量が多いかもしれないが、内容をまとめて書く能力もあわせて身につけるように心がけること。
履修する上で必要な事項
/Prerequisite
記載事項なし
履修を推奨する関連科目
/Related Courses
有機化学I, II、有機合成化学II
授業時間外学修についての指示
/Instructions for studying outside class hours
復習のための課題(Moodleを通じて提出するレポート)を毎回実施するので、テキストおよび板書ノートを読み返して復習すること。また、テキストを一読して予習しておくこと。授業時間外学習として毎回予習・復習をあわせて2時間を目安に確保すること。
テキストの章末問題やwebで公開されている補充問題について自習し、テキストの記述と講義の時の説明(板書ノート)とあわせて理解に努めること。疑問点があれば、対面もしくは電子メールなどで遠慮なく担当教員に質問すること(対面の場合は事前に電子メールなどで連絡をすることが望ましい)。
その他連絡事項
/Other messages
記載事項なし
授業理解を深める方法
/How to deepen your understanding of classes
復習のための課題(Moodleを通じて提出するレポート)を毎回実施し、提出締切後に解説を行うので、これによって自身の学修進展の状況をある程度判断できるようにする。
【「アクティブ・ラーニング」実施要項 ⑪】
オフィスアワー
/Office Hours
月曜3限
オフィスアワーに設定した時間以外であっても、事前にe-mail等(osuga@wakayama-u.ac.jp)による事前予約があれば対応する。
科目ナンバリング
/Course Numbering
S33023J11100D326,S33023J11100P315
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1回 求核置換反応(1) 求核置換反応(1):反応機構
2 2回 求核置換反応(2) 求核置換反応(2):立体化学
3 3回 求電子置換反応(1) 求電子置換反応(1):反応機構
4 4回 求電子置換反応(2) 求電子置換反応(2):配向性
5 5回 求電子付加反応(1) 求電子付加反応(1):反応機構
6 6回 求電子付加反応(2) 求電子付加反応(2):各反応の紹介
7 7回 ラジカル反応 ラジカル反応:各反応の紹介
8 8回 単位認定試験 まとめと単位認定試験

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