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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/03/27 現在

基本情報/Basic Information

遠隔授業(授業回数全体の半分以上)の場合は、科目名の先頭に◆が付加されています(2023年度以降)
開講科目名
/Course
構造化学/Structural Chemistry
時間割コード
/Course Code
S1405390_S1
開講所属
/Course Offered by
システム工学部/Faculty of Systems Engineering
ターム・学期
/Term・Semester
2024年度/Academic Year  第4クォーター/4Q
曜限
/Day, Period
金/Fri 1, 金/Fri 2
開講区分
/Semester offered
第4クォーター/4Q
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
橋本 正人/Masato Hashimoto
科目区分
/Course Group
_ 
授業形態
/Lecture Form
講義
教室
/Classroom
北3号館B203/北3号館B203
開講形態
/Course Format
ディプロマポリシー情報
/Diploma Policy

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
橋本 正人/Masato Hashimoto システム工学部(教員)
授業の概要・ねらい
/Course Aims
マテリアルサイエンス・テクノロジーの根幹を形作る物質の構造や物性を理解するためには、分子構造や結晶構造を理解することが必要不可欠である。本講義では、「対称性(群論)」をキーワードに、結晶構造(空間の対称性)と分子構造(局所の対称性)についての見方、考え方および利用法を身に付ける。化学系・物理系を問わず、広く「物質」や「物性」を扱う際に重要な考え方・ツールとなる。
到達目標
/Course Objectives
・結晶(空間)における対称性、結晶および結晶によるX線の回折現象の基礎的事項を理解することで、物質の構造の判断や構造決定ができる。
・分子(局所)における対称性の基礎的事項を理解し、分子の構造の判断や分子軌道、分光学などに応用することができる。
成績評価の方法・基準
/Grading Policies/Criteria
単位認定試験100%とする。到達目標の項目ごとに1~2大問あるいは複合的な設問について、知識の正確さ、準備の正確さ、問題の理解と解答の正確さ、数式利用と計算の正確さ、解答導出の論理性に着目して評価を行う。履修内容の性質から、特定の一部の知識がある、一部の内容を理解していることで評価する、というものではないことに注意すること。評点は、各大問の点数の単純合計となる。評価については、講義初回および試験直前に解説するほか、Moodleにも記載する。また、求められる能力とその獲得のために必要な準備をイメージしやすくするため、試験関連問題(いわゆる過去問、解答例なし)を試験が近づいたらWEBに掲載するので、試験対策に活用していただきたい。
教科書
/Textbook
・分子の対称と群論 中崎 昌雄 著 東京化学同人 (ISBN4-8079-0086-2 C3043, 2500円+税)
・化学新シリーズ X線結晶構造解析 大橋裕二 著 裳華房 (ISBN978-4-7853-3214-3 C3043, 2500円+税)
・教科書ではないが、分子の対称性についての講義の中で、以下の分子模型を教材として使用する。本講義だけでなく、特に有機化学の理解にも役立てていただきたい。
HGS分子構造模型 有機化学学生用セット 丸善出版 (ISBN978-4-621-30129-6 C2343, 2400円+税)
参考書・参考文献
/Reference Book
以下の書籍は講義では使用しないが、特に一つ目の書籍は、分子分野の理解に役立つ。
・物質の対称性と群論 今野 豊彦 著 共立出版 (ISBN4-320-03409-0, 4300円+税)
・演習で理解する分子の対称と群論入門 Alan Vincent著、崎山博史 他訳、丸善出版 (ISBN978-4-621-08521-9, 2900円+税)
・結晶分野については、本講義で使用するのに適切な書籍があまりない。講義時にいくつか示す予定である。
履修上の注意 ・メッセージ
/Notice for Students
理解しにくい部分があるので、こまめな復習と、分子分野では模型を使った確認を行うこと。講義内容の詳細に示したものから、進行が多少ずれることがある。
履修する上で必要な事項
/Prerequisite
教科書は必ず準備すること。本講義の後も、無機化学II等で使用予定。
対面講義では、資源と時間の節約のため、資料をPDFファイルとしてMoodle上で提供し、講義中に参照することがある。従って、BYOD PCはできるだけ毎回持参のこと。
履修を推奨する関連科目
/Related Courses
物理化学IA、物理化学IB、物理化学IIA、物理化学IIB、無機化学I、有機化学I、有機化学II。なお、化学実験III, IVに関連した内容を含む。また、有機量子化学I, IIに関連する内容も含む。さらに、無機化学IIを履修予定の人はこの講義を履修することを強く推奨する。
授業時間外学修についての指示
/Instructions for studying outside class hours
内容がかなり幅広く、かなり理解しにくいところも多い。そのため、日ごろからこまめな復習と自主学習を行うことが極めて重要である。講義は2コマ連続4時間(180分)であるため、1回(2コマ分)の講義に対して8時間(360分)の自主学習が規則上必要である。復習と自主学習に於いては、単に教科書とノートを読み返すだけでなく、分子分野では、【分子模型を使って】無機化学・有機化学で出てきた様々な分子の構造を立体的に理解すること。また、結晶分野では、対称操作や分子の空間配置をしっかりとイメージできるように理解とトレーニングを行うこと(トレーニングに使う材料は結晶構造とは限らない)。なお、Moodleに過去のオンライン講義で使用したスライドのPDF版を掲示する予定であり、事前学習や事後学習に適宜利用していただきたい。
その他連絡事項
/Other messages
講義WEB http://www.wakayama-u.ac.jp/~mh1043/top1.html
Moodle (2024年度版)にコース開設(資料等および連絡事項の掲示)
特に、Moodleはこまめに確認していただきたい。

登録したまま講義に出席せず、Moodle等もほとんど閲覧せず、試験を放棄するケースが極めて多くなってきている。履修登録に当たっては、きちんと受講して試験を受け、単位取得する心構えでいてほしい。単に時間割の空き時間を埋める、形式的にCAP上限まで登録する、などといった登録は避けること。こうした登録は、GPAを下げる原因ともなる。GPAはメジャー配属だけのためのものではない。

現在のところ休講予定はないが、急な会議等で休講を余儀なくされる可能性がある。その場合は、補講またはオンライン(オンデマンド)で対応する。
授業理解を深める方法
/How to deepen your understanding of classes
「時間外学修についての指示」に示したとおりである。講義各回について、資料集、関連書籍、WEBなどを活用し、自ら考えて必要な調査を行った上で、十分に復習を行うこと。この科目については、複数名により、討論または教え合うことによる学習が極めて効果的であり、推奨する。(【AL】③(分子模型による対称性の判定)) なお、Moodleに過去のオンライン講義で使用したスライドのPDF版を掲示する予定であり、事前学習、講義中のノート、事後学習に役立てていただきたい。
オフィスアワー
/Office Hours
水曜5限、あるいは随時(北3号館、B317)。いずれの場合も、メール(mh1043@wakayama-u.ac.jp)にて予めアポイントを取ることが望ましい。
科目ナンバリング
/Course Numbering
S32012J11100D242,S32012J11100P232
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1 (1) Topic 1: 結晶の対称性 (1) 結晶、単位胞、面指数
2 2 (1) Topic 1: 結晶の対称性 (2) 方向指数、結晶内座標系、X線
3 3 (2) Topic 1: 結晶の対称性 (3) 回折、逆格子、構造因子、散乱因子
4 4 (2) Topic 1: 結晶の対称性 (4) 温度因子、群、空間の対称性
5 5 (3) Topic 1: 結晶の対称性 (5) 晶系、結晶点群、Laue群
6 6 (3) Topic 1: 結晶の対称性 (6) 空間群、等価位置
7 7 (4) Topic 1: 結晶の対称性 (7) Patterson関数、結果の評価、International Tables
8 8 (4) Topic 2: 分子の対称性 (1) 分子の対称性(分子模型使用)
9 9 (5) Topic 2: 分子の対称性 (2) 分子点群(分子模型使用)
10 10 (5) Topic 2: 分子の対称性 (3) 分子内座標系、分子点群の判定(分子模型使用)
11 11 (6) Topic 2: 分子の対称性 (4) 対称操作の行列表示、指標の性質、簡約化、直和・直積
12 12 (6) Topic 2: 分子の対称性 (5) 軌道への分子点群の応用
13 13 (7) Topic 2: 分子の対称性 (6) 電子スペクトルへの分子点群の応用
14 14 (7) Topic 2: 分子の対称性 (7) 振動スペクトルへの分子点群の応用
15 15 (8) 試験 試験
16 16 (8) 試験の解答、解説 試験の解答、解説

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