シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2021/09/16 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
電磁波工学/Electromagnetic Waves
時間割コード
/Course Code
S1402090_S1
開講所属
/Course Offered by
システム工学部/Faculty of Systems Engineering
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/Academic Year  第2クォーター/2Q
曜限
/Day, Period
金/Fri 1, 金/Fri 2
開講区分
/Semester offered
第2クォーター/2Q
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
松本 正行
科目区分
/Course Group
_ 
授業形態
/Lecture Form
教室
/Classroom
A-202, A-203/A-202, A-203

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
松本 正行 システム工学部(教員)
授業の概要・ねらい
/Course Aims
 電荷はその周囲に電場をつくり、電流はその周囲に磁場をつくります。電場と磁場が波として空間を伝わる現象・効果が電磁波です。電磁波は自然界にあまねく存在する物理効果ですが、それを積極的に工学的に利用することによって、現代の豊かな社会が成り立っていると言えます。電波や光に代表される電磁波の主な応用は、情報とエネルギーの伝達です。各種の無線通信・放送や光ファイバ通信は情報の運び手として電磁波を利用していますし、食品加熱のための電子レンジは、電磁波のエネルギー利用の身近な例です。様々な計測やセンシングにも電磁波が用いられています。
 本講義では、電磁波の基礎から応用までを、微積分やベクトル解析などの数学を活用して系統だてて解説します。この講義を履修することによって、光が伝わる速さは何によって決まるか、無線通信や光通信ではどのように情報が運ばれるか、電子レンジで食品が加熱される原理は何か、といった問いへの答えを説明できる知識を身につけることができます。
到達目標
/Course Objectives
(1)電磁波の性質(速度、偏波、エネルギー、反射と透過、屈折など)を数式を用いて説明できること。(2)電磁波の干渉や回折、空間や伝送路を伝わる電磁波の性質、アンテナ(空中線)の原理と働きおよび使い方を理解すること。(3)現代社会における電磁波の各種応用についての十分な知識を習得すること。
教科書
/Textbook
教科書を指定しません。必要に応じて、電磁気学や電磁波に関する下記の書物を参照してください。
参考書・参考文献
/Reference Book
「第5版 物理学基礎」原康夫著、学術図書出版社、ISBN 978-4780605259、2,640円.
「光・電磁波工学」西原、岡村、森下著、工学基礎シリーズ、オーム社、ISBN 978-4-274-22601-4、3,080円.
「電磁波の物理」、遠藤雅守著、森北出版、ISBN 978-4627155015、3,960円.
など。その他、電磁気学や光に関する数多くの書物や文献が参考書となります。
履修上の注意 ・メッセージ
/Notice for Students
電磁波の性質を定量的に理解するためには、数式を使った議論を欠かすことができません。必要に応じて微分方程式やベクトル解析について復習しつつ講義に臨むようにしましょう。
履修する上で必要な事項
/Prerequisite
記載事項なし
授業時間外学修についての指示
/Instructions for studying outside class hours
授業時間外学習として毎回予習2時間・復習2時間を確保してください(授業時間外学習として課するレポート課題に取り組む時間を含みます)。
その他連絡事項
/Other messages
記載事項なし
科目ナンバリング
/Course Numbering
S3560B14J
成績評価の方法・基準
/Grading Policies/Criteria
期末試験80%、レポート課題20%の重み付けで成績を評価する。
授業理解を深める方法
/How to deepen your understanding of classes
講義回数2回に1回程度の頻度で演習課題を課します。解答を作成し、提出してください。
履修を推奨する関連科目
/Related Courses
基礎電磁気学、電磁気学I、電磁気学IIのうちのいくつか、または全てを受講済みであることが強く望まれます。また、一つの周波数で時間的に振動する電磁波の数式表現として電気回路で用いるフェーザ表示の考え方を使います。電気回路解析の基礎知識を有していることが望まれます。
オフィスアワー
/Office Hours
講義日の12:30〜13:00(その他の時間帯も対応できます。)北1号館316室。
出張や緊急の用事で不在の場合があるので、事前メールによる予約を推奨します。
メールアドレス:mmatsu@wakayama-u.ac.jp
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 電磁波の応用 電磁波とは何か、電磁波はどのような用途に使われるか、などを解説します。
2 マクスウェルの方程式とその解 電磁波を定義する数式であるマクスウェルの方程式について解説します。
3 平面電磁波とは 電磁波の基本形である平面電磁波の性質を説明します。
4 電磁波の偏波とエネルギー 電磁波の偏波の概念と、電磁波はエネルギーを運ぶことを説明します。
5 媒質境界における電磁波の反射と透過 異なる物質の境界面において電磁波が受ける反射や屈折の作用を説明します。
6 電磁波の干渉と回折 複数の電磁波が重なるときに生じる干渉の効果や、波の回折の現象について説明します。
7 電波の伝送路 周波数が数十GHz程度以下の電磁波(電波と呼ばれます)を導波する構造(伝送路)について説明します。
8 光の伝送路 光の伝送路(光ファイバなど)の働きを解説します。
9 空間中の電磁波の伝播 電波などの電磁波が空間を伝播するときの諸効果について説明します。
10 電磁波の放射と受信 電界と磁界の振動からなる電磁波がどのように生成されるかの原理を解説します。
11 アンテナ(空中線)の理論 電波を放出する/捕捉する働きをもつデバイスであるアンテナについて説明します。
12 種々のアンテナの構造と機能、保守および運用 様々な形のアンテナの性質や用途などについて述べます。
13 電磁波を使った通信システム 光ファイバ通信システムなどの概要を紹介します。
14 電磁波を使った各種センシング 光ファイバセンシングシステムなどの概要を紹介します。
15 講義のまとめ 本講義で取り上げた事項を整理して振り返り、要点をまとめます。
16 単位認定試験 単位認定のための試験(90分)を行います。講義資料や参考書の持ち込みを不可とする予定です。

科目一覧へ戻る