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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/03/29 現在

基本情報/Basic Information

遠隔授業(授業回数全体の半分以上)の場合は、科目名の先頭に◆が付加されています(2023年度以降)
開講科目名
/Course
障害児指導法ⅡB/Practice on Teaching Method of Special EducationⅡB
時間割コード
/Course Code
L1190160_L1
開講所属
/Course Offered by
教育学部/Faculty of Education
ターム・学期
/Term・Semester
2024年度/Academic Year  第1クォーター/1Q
曜限
/Day, Period
他/Otr
開講区分
/Semester offered
通年/a normal year
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
武田 鉄郎/Takeda Tetsuroh
科目区分
/Course Group
_ 
授業形態
/Lecture Form
演習
教室
/Classroom
開講形態
/Course Format
ディプロマポリシー情報
/Diploma Policy
要件所属
/Course Name
ディプロマポリシー
/Diploma Policy
DP値
/DP Point
教育学部 2. 専門的知識や技能 7
教育学部 3. 課題解決力と自己学修能力 1
教育学部 4. 協働性とコミュニケーション能力 1
教育学部 5. 地域への関心と国際的視点 1

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
武田 鉄郎/Takeda Tetsuroh 教育学部(教員)
授業の概要・ねらい
/Course Aims
 病弱・身体虚弱のある幼児、児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえた各教科等の指導における配慮事項について理解するとともに、自立活動及び自立活動の指導と関連付けた個別の指導計画作成や具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付ける。また知的障害及び肢体不自由の幼児、児童又は生徒、これらを併せ有する幼児、児童又は生徒の特性を踏まえた指導の方法についても講じる。
 具体的な指導法演習として、個別の指導計画の作成(腎臓疾患等の慢性疾患、進行性筋ジストロフィー等の進行性の病気)、喪失のレッスンなどターミナル期をイメージした体験学習、ストレッサーに対する様々な対処行動やストレスマネージメントの実際、心身症、不安障害などの幼児、児童又は生徒事例をもとに、「叱らないけど譲らない提案・交渉型アプローチ」を用いたロールプレイを行い、協議する。また、メディアを利用して行う授業やICTを活用した支援の実際など体験を多く取り入れながら、実践的な指導力の向上を図るとともに、その意義について考察する。
到達目標
/Course Objectives
1)病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等並びに学習の進度を踏まえ、各教科等の教育の内容を選定し、組織し、それらに必要な授業時数を定めて編成することについて説明できるともに自立活動及び自立活動の指導との関連を踏まえた各教科等の学習指導案を作成することができるとともに、授業改善の視点を身に付けている。
3)自立活動の指導における個別の指導計画の作成と内容の取扱い、評価について理解するとともに、教科と自立活動の目標設定に至る手続の違いを理解している。
1)病弱や障害の状態(ターミナル期を含む)、特性及び心身の発達段階等を踏まえた各教科等の指導、自立活動に関する基本事項を理解し、説明できる。
6)各教科等の指導の効果を高めるために、ICTの有効な活用とともに教材・教具や補助用具を工夫し、メディアを利用して行う授業のことについて理解している。
7)心身症や不安障害等のある幼児、児童又は生徒叱らないけど譲らない提案・交渉型アプローチによるロールプレイを体験し、の自己選択・決定する力とストレスに対処していく力を育てる指導法に関することについて具体的に説明ができる。
成績評価の方法・基準
/Grading Policies/Criteria
①最終レポート(50%)、②小レポート課題の提出(30%)、③ティスカッションやグループ活動など授業への参加状況(20%)を合わせて評価する。
教科書
/Textbook
1.武田鉄郎編著(2017)発達障害の子ども「できる」を増やす提案・交渉型アプローチ-叱らないけど譲らない支援-.学研プラス
2.必要な資料は、Moodle上でオンライン・コンテンツを共有するか、または授業で適宜にプリント教材を配布する。

参考書・参考文献
/Reference Book
一般社団法人日本育療学会編(2022)標準「病弱児の教育」テキスト 改訂版.ジアース教育新社.
履修上の注意 ・メッセージ
/Notice for Students
上記教科書の事例をもとにロールプレイを行うため、必ず購入しておくこと。
履修する上で必要な事項
/Prerequisite
集中講義となるので、評価基準となる「大学が定める特別な事由による欠席を除き、出席すべき授業時間数の三分の二以上に出席すること」の条件に欠けることがないよう、各自のスケジュールを適切に調整して履修に当たること。
履修を推奨する関連科目
/Related Courses
「特別支援教育臨床学Ⅰ」「特別支援教育臨床学Ⅱ」「特別支援教育心理学Ⅰ」「特別支援教育心理学Ⅱ」「特別支援教育医学Ⅰ」「特別支援教育医学Ⅱ」
授業時間外学修についての指示
/Instructions for studying outside class hours
参考書・参考文献の欄に挙げた図書や、以下のインターネット上の情報などを参照しながら、予習と復習を行ってください。

・国立特別支援教育総合研究所 病弱・身体虚弱教育(ここから多くの情報を得ることができます)
  https://www.nise.go.jp/nc/study/others/disability_list/health
・ 日本学生支援機構 「教職員のための障害学生修学支援ガイド(平成26年度改訂版)」(PDF版) 病弱・虚弱
https://www.jasso.go.jp/gakusei/tokubetsu_shien/shogai_infomation/shien_guide/__icsFiles/afieldfile/2021/03/17/12_sickly.pdf
その他連絡事項
/Other messages
特になし。
授業理解を深める方法
/How to deepen your understanding of classes
上記の「参考書・参考文献欄」及び「授業時間外学修についての掲示」を参照し、各種の資料を自分で調べて学びを深めてください。
オフィスアワー
/Office Hours
・学外講師が担当する授業であるため、通年、授業に間する相談や問い合わせは、本学の特別支援教育学教室の担当教員に行ってください。
・集中講義の期間中、またその前後での個別相談については、Moodleのメッセージを通じて連絡を行ってください。オンラインのTV会議で面談を行うこともできます。
科目ナンバリング
/Course Numbering
L09062J01000T2γ1
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1 病弱・身体虚弱に応じた教育的対応の現状と課題
小児がんなどの慢性疾患入院している子どもの教育の場や学籍移動などの教育の継続に関する教育システムの課題や授業時数の制約や病気に対する自己管理育成に関する課題について整理検討する。
2 2 病弱・身体虚弱のある子どもの教育的ニーズとその指導法-(1)健康の保持
自立活動の「健康の保持」を中心として、ターミナルケア期にある子どもや、小児がんなど慢性疾患を有する子どものセルフケアに関する課題を学びながら、各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。
3 3 病弱・身体虚弱のある子どもの教育的ニーズとその指導法-(2)心理的な安定
自立活動の「心理的な安定」を中心に、病気の状態を改善・克服する意欲の向上に関すること、例えば、病気の状態や入院等の環境に基づく心理的不適応の改善を図ったり、各種の体育的活動,音楽的活動,造形的活動等による情緒不安定の改善などのニーズを把握したりして各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。
4 4 病弱・身体虚弱のある子どもの教育的ニーズとその指導法-(3)人間関係の形成
自立活動の「人間関係の形成」を中心に、
発達障害の不登校等の二次障害で心身症等の子どもを想定し、他者の意図や感情を理解し、場に応じた適切な行動をとることができるなどの教育的ニーズを把握し、各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。
5 5 病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等を踏まえた指導法1 -無力感からの脱出
小児慢性疾病などの難病の子どもの中には病気の状態を改善するために努力をするがその努力が必ずしも結果と結びつかないことがあり、無力感に陥ることがある。この無力感の構造とその状態からの脱出をワークと協議を通して考察する。
6 6 病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等を踏まえた指導法2 -喪失と悲しみの疑似体験 その1   ターミナル期を生きるある少女の選択の映像を視聴し、そのセルフイニシアチブを持ち続けた生き方について協議をする。
7 7 病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等を踏まえた指導法3 -疑似体験 その2
グループに分かれて、喪失と悲しみの疑似体験を実施し、自ら喪失した場合と事情を知らない者に喪失させられた場合を疑似体験する。当たり前にある日常を再認識するとともに一人一人の価値観の違いとそれを尊ぶ気持ちを学ぶとともに、「寄り添う」ことの意味を再確認する。 
8 8 病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等を踏まえた指導法4 -セルフケア育成とセルフケアを阻止す セルフケア育成とセルフケアを阻止する要因、促進する要因を整理・検討し、特に適応状況を把握し、支援していくためのASEBAによる不適応/適応の総括的アセスメントの実習を行う。

9 9 病気や障害の状態、特性及び心身の発達の段階等を踏まえた指導法6  -ストレス対処過程における病気の子 ストレス対処過程における病気の子どもの対処行動の理解を事例を通して解説し、各自のストレス対処行動、認知的評価について各グループに分かれて、ワークシートをもとに協議を行い、認知的評価と対処行動、ソーシャルサポートなどの関連性について考察する。
10 10 教育課程の編成と個別の指導計画の作成1 -重複障害者等に関する教育課程の取扱い
教育課程を編成していく上で、障害の多様化・重度化の対応にむけて「重複障害者等に関する教育課程の取扱い」の説明と子どもの実態に即した教育課程のあり方について整理検討する。
11 11 教育課程の編成と個別の指導計画の作成2   -各教科、自立活動の目的・内容の説明と個別の指導計画作成 心身の加重負担とならない適切な活動、間接体験、疑似体験、仮想体験などの創意工夫など、各教科の指導の配慮を取り入れ、実際に進行性筋ジストロフィー症の子どもの個別の指導計画を作成し、事例をモデルとして評価を行う。
12 12 教育課程の編成と個別の指導計画の作成3 -メディアを利用して行う授業

メディアを利用して行う授業の制度改正に伴い、長期病気療養している生徒が在籍している高等学校の単位取得ができるようになり、さらにオンデマンド型授業でも単位取得が可能になった現在、テレロボ(テレポーテーションアバターロボット」などと呼ばれる遠隔操作ロボットシステム)を活用した授業例とその課題について整理・検討する。
13 13 病弱教育における自立活動の実際1-提案・交渉型アプローチ指導法の説明と事例をもとにロールプレイ 発達障害があり不登校等で心身症、不安障害、適応障害等の診断を受けた子どもを想定し、「叱らないが譲らない提案・交渉型アプローチ」を取り入れたグループ(5人程度)によるロールプレイによる疑似体験を行うためのシナリオ作りを行う。
14 14 病弱教育における自立活動の実際2 -各事例をもとに、提案・交渉型アプローチによるロールプレイの実 各グループごとに、ロールプレイを練習し、最後に、各グループごとに5分以内で演じる。その後、叱らないけど譲らない状態にしていくか、自己選択・決定がなされているのか、疑似体験を通して適応状態を改善していくプロセスなどについて協議を行う。
15 15 病弱教育における自立活動の評価とまとめ 評価の視点としては、外的規準・内的規準、構造化・非構造化の4つの質の違う評価の
方法についてワークシートでまとめる。特に、単に「できた「できなかった」という評価ではなく、学習過程の中で「思考・判断・表現」の評価を、例えば、子どもが考えたことや思ったことを発言させたり、ノートやワークシートに書かせたりすることで可視化する方法で評価を行う意義について協議・考察するとともに、全体をまとめる。

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