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科目一覧へ戻る | 2025/03/31 現在 |
開講科目名 /Course |
障害児指導法ⅡA/Practice on Teaching Method of Special EducationⅡA | ||||||||||||||
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時間割コード /Course Code |
L1190159_L1 | ||||||||||||||
開講所属 /Course Offered by |
教育学部/Faculty of Education | ||||||||||||||
ターム・学期 /Term・Semester |
2025年度/Academic Year 第1クォーター/1Q | ||||||||||||||
曜限 /Day, Period |
他/Otr | ||||||||||||||
開講区分 /Semester offered |
通年/a normal year | ||||||||||||||
単位数 /Credits |
2.0 | ||||||||||||||
学年 /Year |
2,3,4 | ||||||||||||||
主担当教員 /Main Instructor |
江田 裕介/Eda Yuusuke | ||||||||||||||
科目区分 /Course Group |
_ | ||||||||||||||
授業形態 /Lecture Form |
演習 | ||||||||||||||
教室 /Classroom |
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開講形態 /Course Format |
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ディプロマポリシー情報 /Diploma Policy |
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教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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江田 裕介/Eda Yuusuke | 教育学部(教員) |
授業の概要・ねらい /Course Aims |
肢体不自由のある幼児、児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえた各教科等の指導における配慮事項について理解するとともに、自立活動及び自立活動の指導と関連付けた具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付ける。また知的障害及び病弱の児童、これらを併せ有する児童の特性を踏まえた指導の方法についても講じる。 具体的な指導法演習として、車椅子操作の体験実習、学習活動を支援する教材の開発作業、視線コミュニケーションの実験実習、摂食指導の体験実習、ICTを活用した支援の実際など、実地体験を多く取り入れながら、実践的な指導力の向上を図るとともに、その意義について考察する。 授業の担当教員は、障害のある児童の学校教育における16年間の実務経験と、児童福祉施設における児童発達支援の臨床に携わった経歴を有する。これらに基づき、授業での学習課題と教育臨床との関連を事例に基づき解説する。 |
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到達目標 /Course Objectives |
1)肢体不自由の児童及び知的障害や病弱を併せ有する児童それぞれの状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえ、思考力、判断力、表現力等の育成に必要となる体験的な活動を通して基礎的な概念の形成を的確に図ることについて理解している。 2)肢体不自由の児童及び知的障害や病弱の児童それぞれの状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえ、各教科等を効果的に学習するために必要となる姿勢や認知の特性に応じて指導を工夫することについて理解している。 3)肢体不自由の児童及び知的障害や病弱の児童それぞれの状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえ、指導の効果を高めるために必要となる身体の動きや意思の表出の状態に応じて、適切な補助具や補助的手段を工夫することや、ICT及び教材・教具を活用することについて理解している。 4)肢体不自由の児童及び知的障害や病弱の児童それぞれの状態や特性及び心身の発達の段階等に応じた自立活動及び自立活動の指導との関連を踏まえた各教科等の学習指導案を作成することができるとともに、授業改善の視点を身に付けている。 |
成績評価の方法・基準 /Grading Policies/Criteria |
大学が定める「特別な事由による欠席」を除き、出席すべき授業時間数の三分の二以上に出席した者を評価の対象とする。 ①最終レポート(60%)、②演習課題の提出(20%)、③ティスカッションやグループ活動など授業への参加状況(20%)を合わせて評価する。①~③それぞれについて授業でルーブリック評価表を配布する。 |
教科書 /Textbook |
Moodle上でオンライン・コンテンツを共有する。 また授業で適宜にプリント教材を配布する。 |
参考書・参考文献 /Reference Book |
授業中には使用しない。以下の文献は学びを深めるため参考を推奨するもの。 日本肢体不自由児協会編『呼吸障害のある子どもへの支援』日本肢体不自由協会 日本肢体不自由児協会編『ワクワクもっとテクノロジー』日本肢体不自由協会 日本肢体不自由児協会編『コミュニケーションを豊かにするためのICT活用』日本肢体不自由協会 日本肢体不自由児協会編『視線でらくらくコミュニケーション』日本肢体不自由協会 日本肢体不自由児協会編『摂食障害―指導援助の実際』日本肢体不自由協会 日本肢体不自由児協会編『肢体不自由のある子どもの姿勢づくり』日本肢体不自由協会 その他、授業で適宜に紹介する。 |
履修上の注意 ・メッセージ /Notice for Students |
・摂食指導の実技演習においては、教材費として一人100円程度の実費を徴収する。 ・教材開発の実技演習にあたっては、グループの作業で必要となる費用については事前の予算計画に基づき立替払精算とする。個別の教材作成の課題においては、共通に用意する備品・消耗品をのぞき、教材費として個人の負担とする。 |
履修する上で必要な事項 /Prerequisite |
・集中講義となるので、評価基準となる「大学が定める特別な事由による欠席を除き、出席すべき授業時間数の三分の二以上に出席すること」の条件に欠けることがないよう、各自のスケジュールを適切に調整して履修に当たること。 |
履修を推奨する関連科目 /Related Courses |
「特別支援教育臨床学Ⅰ」「特別支援教育臨床学Ⅱ」「特別支援教育心理学Ⅰ」「特別支援教育心理学Ⅱ」「特別支援教育医学Ⅰ」「特別支援教育医学Ⅱ」 |
授業時間外学修についての指示 /Instructions for studying outside class hours |
参考書・参考文献の欄に挙げた図書や、以下のインターネット上の情報などを参照しながら、予習と復習を行ってください。 文部科学省ホームページ「肢体不自由」 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00804.html 和歌山県ホームページ・障害福祉課「肢体の不自由について」 https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040400/d00204432.html WHO(世界保健機構)ICDー11, Cerebral palsy(脳性まひ) https://icd.who.int/browse11/l-m/en#/http%3A%2F%2Fid.who.int%2Ficd%2Fentity%2F76906748 |
その他連絡事項 /Other messages |
特になし。 |
授業理解を深める方法 /How to deepen your understanding of classes |
・PBLとして、学生のグループワークによる自主教材の開発と、その成果発表、相互評価を行います。 ・グループディスカッションの機会を設けます。 ・上記の「参考書・参考文献欄」及び「授業時間外学修についての掲示」を参照し、各種の資料を自分で調べて学びを深めてください。 ・介護等体験や、障害者施設におけるボランティア、教育実習等の機会を通じて、肢体不自由を有する人と接す実体験の中で学びを深めてください。 |
オフィスアワー /Office Hours |
・学外講師が担当する授業であるため、通年、授業に間する相談や問い合わせは、本学の特別支援教育学教室の担当教員に行ってください。 ・集中講義の期間中、またその前後での個別相談については、Moodleのメッセージを通じて連絡を行ってください。オンラインのTV会議で面談を行うこともできます。 |
科目ナンバリング /Course Numbering |
L09062J01000T2γ2 |
実務経験 /Practical Experience |
有 |
No. | 回(日時) /Time (date and time) |
主題と位置付け /Subjects and instructor's position |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考(担当) /Notes |
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1 | 第1回 | 肢体不自由の理解と支援 | 1.脳性まひ、筋ジストロフィー、頸椎損傷等、肢体不自由の障害の原因と、それぞれの発達的な特性について学び、指導と支援における基本的な配慮事項について考える。 | |
2 | 第2回 | 肢体不自由者の教育ニーズとその指導(1)身体の動き | 2.自立活動の「身体の動き」を中心として、肢体不自由者の運動機能や姿勢保持等の障害特性を学びながら、各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。 | 実技・演習あり |
3 | 第3回 | 肢体不自由者の教育ニーズとその指導(2)健康の保持 | 3.自立活動の「健康の保持」を中心として、医療的ケアを要する児童や、基礎疾患を有する児童の健康の課題を学びながら、各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。 | |
4 | 第4回 | 肢体不自由者の教育ニーズとその指導(3)心理的な適応 | 4.自立活動の「心理的な適応」を中心として、重度の肢体不自由者における自己決定や自己選択の課題を知り、心理的な自律の指導について検討する。あわせて各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。 | |
5 | 第5回 | 肢体不自由者の教育ニーズとその指導(4)環境の把握 | 5.自立活動の「環境の把握」を中心として、脳性まひ等の感覚や認知に障害を併せ有する児童の発達的な特性を学び、遊びを通した感覚の活用や、感覚の統合を図る指導の方法を検討する。あわせて各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。 | |
6 | 第6回 | 肢体不自由者の教育ニーズとその指導(5)コミュニケーション | 6.自立活動の「コミュニケーション」を中心として、言語の表現と身体の運動機能に重度の障害を有する肢体不自由者の意思疎通や、学習活動における課題を学びながら、コミュニケーションを補う指導を検討する。あわせて各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。 | |
7 | 第7回 | 肢体不自由者の教育ニーズとその指導(6)人間関係の形成 | 7.自立活動の「人間関係の形成」を中心として、対人関係の範囲や、他者と関わる方法が限定されやすい重度の肢体不自由者の発達的な課題について学び、あわせて各教科等の目標や内容との関連を踏まえた個別の指導計画の展開を考える。 | |
8 | 第8回 | アシスティブテクノロジーの活用(1)ハイテクレベル | 8.重度の肢体不自由や知的障害、病弱等の障害を有する児童のコミュニケーションや学習活動を効果的に支援するため、視線の検出技術や脳内活動の可視化技術など、先端的な工学技術を応用した教育技術の導入について学び、その実践的な活用を考える。 | |
9 | 第9回 | アシスティブテクノロジーの活用(2)ローテクレベル | 9.重度の肢体不自由や知的障害、病弱等の障害を有する児童のコミュニケーションや学習活動を効果的に支援するため、グラフィックシンボルやコミュニケーションボードなど教師が自ら工夫するシンプルな教材教具の開発について学び、その実践的な活用を考える。 | 実技・演習あり |
10 | 第10回 | アシスティブテクノロジーの活用(3)ノンテクレベル | 10.重度の肢体不自由や知的障害、病弱等の障害を有する児童のコミュニケーションや学習活動を効果的に支援するため、音声マトリックスやサイン言語の導入、視線の符号化等、機材を用いない支援技術について学び、その実践的な活用を考える。 | |
11 | 第11回 | 特別支援教育における実践課題(1)遠隔教育 | 11.遠隔教育の活用によるインクルーシブ教育の推進について学ぶ。在宅で訪問教育を受ける児童や、病院や施設へ入所する児童、特別支援学校や特別支援学級に在籍する児童、さらに通常の学級の障害のない児童等、多様な教育環境で学ぶ子どもたちを、心理的、教育的にインクルージョンしていくため、ICT環境の導入効果について考える。 | |
12 | 第12回 | 特別支援教育における実践課題(2)情報モラル教育 |
12.重度の肢体不自由や知的障害、病弱等の障害を有する児童の教育において、ICTを活用していく上で同時に重要な課題となる情報モラルの教育について学ぶ。あわせて各教科等の目標や内容との関連を踏まえた指導の展開を考える。 | |
13 | 第13回 | 特別支援教育における実践課題(3)摂食指導と食育 | 13.重度の肢体不自由や知的障害、病弱等の障害を有する児童における摂食機能の障害とその指導の実際について学ぶ。あわせてSDGsの観点を踏まえ、現代の特別支援支援教育における食育の課題について考える。 | 実技・演習あり |
14 | 第14回 | 実践課題演習(1)教材教具の開発 |
14.障害を有する児童のコミュニケーションや学習を効果的に支援できるように実践的な知識技能を高めるため、グループで教材教具の開発を実践する。ここではコミュニケーションボードの開発を他の学生と共同で行う。 |
実技・演習あり |
15 | 第15回 | 実践課題演習(2)教材教具の評価 | 15.各グループが開発した教材教具についてプレゼンテーションを行い、ディスカッションを通じて互いの作品を評価する。その経過を通じて自らの実践を振り返り、改善していく手続きを学ぶ。 | 実技・演習あり |