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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2024/04/10 現在

基本情報/Basic Information

遠隔授業(授業回数全体の半分以上)の場合は、科目名の先頭に◆が付加されています(2023年度以降)
開講科目名
/Course
◆グローバル・マネジメント/Global Management
時間割コード
/Course Code
E1F20010_E1
開講所属
/Course Offered by
経済学部/Faculty of Economics
ターム・学期
/Term・Semester
2024年度/Academic Year  第1クォーター/1Q
曜限
/Day, Period
木/Thu 2
開講区分
/Semester offered
前期/the former term
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
林 侑輝
科目区分
/Course Group
_ 
授業形態
/Lecture Form
講義
教室
/Classroom
開講形態
/Course Format
遠隔授業(授業回数全体の半分以上)
ディプロマポリシー情報
/Diploma Policy
要件所属
/Course Name
ディプロマポリシー
/Diploma Policy
DP値
/DP Point
経済学部 2.専門的知識や技能 10

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
林 侑輝 経済学部(教員)
授業の概要・ねらい
/Course Aims
活動範囲を複数の国・地域に広げた多国籍企業や、グローバル経済の時代における経営課題について、講義(遠隔・同時双方向型)を通じて経営学の視点から幅広く学びます。核となる問いは以下の通りです。(1)国際経営の特殊性は何か、すなわち国内経営との違いはどこにあるのか?(2)いかに国際経営を行うべきか、すなわち企業は国際事業環境でどのような課題に直面し、どのように対処すべきか?

本授業で取り上げる内容は「国際経営論」とも呼ばれ、研究領域としては「IB(International Business)」という略称が定着しています。本授業では、主に経営戦略論、経営組織論、およびイノベーション論の視点からアプローチします。
到達目標
/Course Objectives
- 授業中に提示するキーワードについて説明できるようになる。
- 国際経営論のフレームワークの前提となった理論の意義・限界を説明できるようになる。
- 国際経営に関するニュースをはじめとする事象を理論的に解釈できるようになる。
成績評価の方法・基準
/Grading Policies/Criteria
次の方法で到達目標の達成度を確認し、その結果に基づいて成績評価を行います。

- 予習の完了報告(10%):次回の内容を教科書で予習し、Moodleにて理解度の自己評価を報告してください。申告された理解度は成績に影響しませんが、未回答にはペナルティが科されます。
- 小テストの受験(10%):全体を通して数回、Moodleにて小テストを課します。全問正解するまで繰り返し挑戦してください。
- 期末レポートの得点(80%)
- 授業への貢献(最大5点分):他の履修者に有益な質問や、発展的な自主学習について報告を行った者に対する特別加点です。質問・発表をすれば無条件に加点されるわけではありません。また、予習の完了報告または小テストの完了率が8割未満の者は考慮の対象になりません。

単位取得の基準
- 最低基準:教科書の範囲内で、「到達目標」に記載した事項を満たすこと。
- 目標:授業で扱ったその他の論点についても「到達目標」を達成できるようになること。
教科書
/Textbook
『コア・テキスト 国際経営』2017年刊,大木清弘 著,新世社,ISBN: 9784883842667,本体価格 2,500円 https://www.books.or.jp/book-details/9784883842667
参考書・参考文献
/Reference Book
『大学4年間の経営学が10時間でざっと学べる』2019年刊,高橋伸夫 著,KADOKAWA,ISBN: 9784046040589,本体価格 600円 https://www.books.or.jp/book-details/9784046040589
→ 経営学の基礎知識を持たないまま、その「国際版」である国際経営論を学ぶのは無謀と言えます。「広く薄く」で構わないので、この本で準備しておきましょう。

『マネジメント・テキスト グローバル経営入門』2022年刊,浅川和宏 著,日経BP,ISBN: 9784532135270 ,本体価格 3,000円(初版は2003年刊) https://www.books.or.jp/book-details/9784532135270
→ 国際経営論の学部向けテキストとしては高度な内容を扱っています。本授業で発展的な内容に触れる際に引用することがあります。
履修上の注意 ・メッセージ
/Notice for Students
履修する上で必要な事項
/Prerequisite
本授業はMoodleおよびTeamsを用い、遠隔授業として実施します。原則として同時双方向型で行いますが、収録版の映像も利用できるようにします。

「授業の概要・狙い」でも述べた通り、基礎的な経営理論に関する知識を有していることを前提とします。「参考書・参考文献」として挙げた文献を履修前に読んだり、他の経営学系科目を先に履修したりすることを推奨します。
履修を推奨する関連科目
/Related Courses
授業時間外学修についての指示
/Instructions for studying outside class hours
原則として毎回、Moodleを利用した課題を指示します。詳細は回ごとに指示します。「成績評価の方法・基準」も併せてご覧ください。
その他連絡事項
/Other messages
授業理解を深める方法
/How to deepen your understanding of classes
- 各回のキーワードを明示し、授業内容と成績評価基準の整合性を担保します。
- 事前学習を課し、理解度の自己評価の集計結果を考慮して授業内容に反映します。
- 小テストを設定し、知識の定着を図ります。
- 疑問や関心に従って発展的な自主学習に取り組み、その成果を報告する仕組みを提供します。また、他の履修者に有益な報告に対しては授業の内外でフィードバックを行います。

※ 該当する「アクティブ・ラーニング・ガイドライン」の項目:7. 発展的な課題に取り組むことを促す仕掛けをともなう学習,11. 学生が自身の学修進展の状況や到達レベルなどを客観的に把握・確認できる仕掛けをともなう学習
オフィスアワー
/Office Hours
非常勤講師による授業のため、オンライン(メールまたはビデオ通話)にて随時対応します。授業中に案内するメールアドレスまでお問い合わせください。
科目ナンバリング
/Course Numbering
No. 回(日時)
/Time (date and time)
主題と位置付け(担当)
/Subjects and instructor's position
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 1 イントロダクション 多国籍企業論および国際経営論の概略と、経営学の分野としての位置付けについて解説する。その後、本授業の進め方について説明する。
2 2 戦略論から見たグローバル・マネジメント 1 企業による国際化の意思決定は、第一義的には経営戦略の問題として捉えるべきである。グローバル・マネジメントを体系的に理解する第1の視点として、経営戦略論について概説する。とりわけ今回は、競争戦略と国際化との関係について解説する。
3 3 戦略論から見たグローバル・マネジメント 2 歴史的な視点に立つと、成長戦略は競争戦略よりも長い伝統を持つ。多国籍企業の成立史と経営戦略論の学説史を対応させながら、全社戦略と国際化との関係について解説する。
4 4 戦略論から見たグローバル・マネジメント 3 グローバル展開する事業においては、資源・活動の地理的な配置が重大な意味を持つ。競争戦略の核である事業定義を実現するために必要な、事業デザインの考え方と方法について解説する。
5 5 戦略論から見たグローバル・マネジメント 4 事業の構成要素は、その全てが社内で行われるべきとは限らない。企業境界の規定要因について、多国籍企業論の学説史と関連づけながら解説する。
6 6 ミクロ組織論から見たグローバル・マネジメント 戦略や環境が国際化すれば、組織のあり方も変化を迫られる。グローバル・マネジメントを体系的に理解する第2の視点、経営組織論について概説する。とりわけ今回は、ミクロ組織論の基盤となる近代組織論について解説する。
7 7 マクロ組織論から見たグローバル・マネジメント 1 国際化という戦略的意思決定は、企業の組織構造に変化を促す典型的な要因である。そのメカニズムを理解するために、外部環境の不確実性に注目するコンティンジェンシー理論について解説する。
8 8 マクロ組織論から見たグローバル・マネジメント 2 組織は外部環境から一方的に影響を受けるだけの存在ではなく、むしろ他者に対して能動的に働きかけることもある。企業による国際提携のメカニズムを理解するために、制度論と呼ばれる考え方について解説する。
9 9 中間まとめ 国際経営論における最重要事項の1つが、グローバル統合とローカル適応のバランスに関する意思決定である。この問題と関連づける形で、前回までの授業内容について振り返る。
10 10 グローバル・マネジメントとオペレーション論 国際的戦略の実効性を裏付ける鍵の1つは、価値創造の現場の円滑かつ安定的なオペレーションである。ここでは、国際サプライチェーンの調整に関する主な論点について紹介する。
11 11 グローバル・マネジメントとマーケティング論 国際的戦略の実効性を裏付けるもう1つの鍵は、市場を介して顧客とコミュニケートするためのマーケティング活動である。ここでは、マーケティング理論の基礎に加えて、国際マーケティングに特徴的な論点について紹介する。
12 12 イノベーション論から見たグローバル・マネジメント 1 多国籍企業がトランスナショナルやメタナショナルを志向するのは、それがイノベーションの創出を促すと考えられているからである。グローバル・マネジメントを体系的に理解する第3の視点として、イノベーション論およびアントレプレナーシップ論について概説する。
13 13 イノベーション論から見たグローバル・マネジメント 2 イノベーションに関わる職能の中でも、研究開発は国外移転の難度が高いとされる。にもかかわらず、これに挑戦する企業が後を絶たない理由を理解するために、いわゆるナレッジ・マネジメントの諸論点について解説する。
14 14 イノベーション論から見たグローバル・マネジメント 3 長い時間軸で観察すると、イノベーションという現象にも特定のパターンが観察できる。産業や国を越えて波及するイノベーションの影響を適切に対処するために、いわゆるイノベーション・マネジメントの諸論点について解説する。
15 15 全体まとめ 本授業で扱ってきたほとんどの論点は、外国子会社の適切なマネジメントやグループ内での健全な関係構築なしに達成することはできない。外国子会社の見方に関する歴史的変遷と関連づけながら、これまでの授業内容について振り返る。

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