1背景と目的
現在,地図情報を利用した道案内アプリは数多く存在しています.
しかし,地図情報を実世界の情報と対応付けるのが困難であり,地図道案アプリを用いても道に迷うことはあると思います.
そこで本研究では,利用者の既知の景観を拡張現実を用いて道に重畳表示させることで利用者に疑似的土地勘を作り出すシステム(パノラマップ)を提案します.
景観画像を見ることによって,現在地と目的地の相対的な位置関係を把握することが本研究の目的です.
2パノラマップの概要
パノラマップは拡張現実を用いた道案内アプリです.図1に本システムの構成を示します.
①案内経路を取得
②案内経路に距離と方向が類似する経路の緯度経度を取得
③取得した緯度経度に対応する景観画像を取得
④利用者が案内経路における任意の地点に接近すると,景観画像を重畳表示
図1. パノラマップの構成図 |
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3システムの特徴
(1) 景観画像の取得
案内経路に類似する既知の経路のストリートビュー画像を取得します.
(2) 景観画像の配置
進行方向に対応する「前」「右」「左」の景観画像を取得し,カメラを基準に「前」「右」「左」に配置しています.
(3) 利用者の誘導
利用者を誘導したい方向に景観画像が重畳表示されます.
4デモムービー
この動画は実験のデモ動画です.景観に使用した経路は和歌山大学の通学路です.
被験者に歩いてもらった経路は景観画像の経路に類似するものを選定しています.
参考文献・発表
- 長谷川 駿,吉野 孝: 利用者の既知の景観をランドマークとして使用する重畳表示型道案内システムの提案,情報処理学会第80回全国大会,5V-09,第3分冊,pp.411-412(2018-03).
連絡先
- 長谷川 駿:s206202 at sys.wakayama-u.ac.jp
- 吉野 孝:yoshino at sys.wakayama-u.ac.jp