1 背景と目的
対面上の会話では目を見て話してほしいと考えている人が多い傾向にあります.
そこで本研究では,相手の顔に情報を投影し,「顔に書いてある」を実現させる,顔をスクリーンとしたコミュニケーション支援システムのカオネージを開発しました.カオネージの目的は,顔から目をそらさない会話の実現と,話者間の新たなコミュニケーションの実現です.
2 システムの概要
本システムは,顔に情報を投影し,「顔に書いてある」を実現するシステムです.図1にシステムの構成を示します.本システムでは,Kinectとプロジェクタを用います.
図1.システムの構成図 |
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3 情報投影の仕組み
図2.投影の仕組み |
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(1) 投影する顔を認識
Kinectの顔認識機能を用いてスクリーンとする顔を取得します(図2(a)).
(2) 認識した顔の位置に情報を投影
(1)で認識した顔の位置を座標変換し,その変換された座標の位置に情報を投影します(図2(b)).また,情報を投影される人は,本システムのプロジェクタの光の照射を直接顔に受けるため,目に強い光が入らないように遮光板眼鏡を着用します.
4 デモムービー
5 システムの機能
(1) 文字情報投影機能
会話前に入力された文字情報を投影する機能です.投影情報は,情報を見る人から見て右から左へ流れます.
(2) 描画情報投影機能
投影されている人に線画や図形などを描画する機能です.図3(a)では,顔に描画されており,図3(b)では,胸部周辺に描画されています.
図3.描画情報投影機能の使用シーン |
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(3) 心拍数提示機能
投影されている人に線画や図形などを描画する機能です.図4(a)では,文字情報に色付けがされており,図4(b)では,ハート型図形に色付けされています.
図4.心拍数提示機能の使用シーン |
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参考文献・発表
- 明松 悠太,吉野 孝:顔をスクリーンとしたコミュニケーション支援システムの提案,情報処理学会第79回全国大会,2Y-06,第4分冊,pp.181-182(2017-03).
- 明松 悠太,吉野 孝:顔投影型会話支援システムにおける描画機能の開発,2017 年度情報処理学会関西支部大会講演論文集,C-04,pp.1-3 (2017-09).
- 明松 悠太,吉野 孝:顔をスクリーンとしたコミュニケーション支援システムにおける心拍情報提示機能の開発,2018 年度情報処理学会関西支部大会講演論文集,G-13,pp.1-5 (2018-09).
連絡先
- 明松 悠太:s195001[at]wakayama-u.ac.jp
- 吉野 孝 :yoshino[at]sys.wakayama-u.ac.jp