■2010年9月18日・20日 はやぶさトークショー

2010年6月13日に地球帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」。

今回、近鉄百貨店阿倍野店で開催される“おかえり「はやぶさ」帰還カプセル特別公開”関連企画として、「はやぶさ」に様々な立場から関わった方々をお迎えし、お話を伺います。

本トークショーは終了しました。

多数のご来場をいただき、まことにありがとうございました。

日時
第1回:2010年9月18日(土) 開場13:30、開演14:00~(約2時間)
第2回:2010年9月20日(月,祝) 開場13:30、開演14:00~(約2時間半)
場所
阿倍野区民センター(大阪市阿倍野区阿倍野筋4-19-118
主催
和歌山大学宇宙教育研究所、大阪市立科学館
協賛:NEC
定員
入場無料(要申込み)
第1回:300名 第2回:600名(両日とも予約先着順)

案内ポスター(PDF)はこちら。

■第1回「はやぶさを支えた人たち」

1990年代に構想が始まり、2010年の地球帰還まで、長きにわたり「はやぶさ」プロジェ クトを支えて来た方々をお招きし、お話しを伺います。

はやぶさ計画はどのように始まったのか? 打ち上げから7年にも及ぶ長期運用はどうやって支えられたのか? そして「はやぶさ」を迎えた人たちの想いは?

「はやぶさ」を創り、支えてきた方々のトークショーをお楽しみください。

出演者(50音順)

飯山 青海(大阪市立科学館 学芸員)
日々プラネタリウムの解説を行う一方で、流星・彗星・ 小惑星を中心に惑星科学分野を担当。全天周映像 「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-」の制作にも携わるなど、科学を分かりやすく伝える活動に力を注いでいる。オーストラリアにて「はやぶさ」の帰還カプセル回収隊の観測班として参加。
小笠原 雅弘(NEC)
チーム「はやぶさ」メンバー。航法誘導系、特にイトカワへの着陸に使われたターゲットマーカやフラッシュランプを手がけるとともに、軌道姿勢系部門の長として、チームのまとめ役をつとめた。1985年にはじめてハレー彗星へ旅した「さきがけ」をはじめ、スイングバイ技術を修得した「ひてん」、月のハイビジョン映像を地球に送り届けた「かぐや」など日本の太陽系探査衛星にずっと携わってきたエンジニア。現在、NEC航空宇宙システム、シニアエキスパート
尾久土 正己(和歌山大学)(※司会、第2回にも出演)
岡山県生まれ。兵庫県立西はりま天文台主任研究員、みさと天文台台長を経て、2003年より和歌山大学教授。はやぶさのイトカワ到着前の地上観測に参加する。また、2002年に、ミッションを音楽で表現した組曲"Lullaby of Muses"をプロデュースするなど、科学と芸術とのコラボにも関心を持っている。日食などの天文現象の生中継を精力的に行い、今年6月には豪州のウーメラ砂漠に飛び、はやぶさの地球帰還の様子を生中継した。
矢野 創(JAXA)
はやぶさ科学チームメンバー。サンプラー開発担当、運用スーパーバイザー、カプセル回収隊・方探本部、科学・輸送班責任者も務める。専門は宇宙塵・流星・彗星・小惑星など、太陽系小天体の研究。2000年の小天体探査フォーラム(MEF) 発足から現在のはやぶさ2プリプロジェクトチームまで、次世代の小天体探査プログラムの実現を目指している。JAXA宇宙科学研究所・固体惑星科学研究系助教、同機構月惑星探査プログラムグループ・SE室、事業推進室、研究開発室併任

■第2回「はやぶさと見た夢~関西からはやぶさとその未来を考える~」

2010年6月13日、無事地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」。実は関西からも、多くの人達が様々な想いと立場で関わって来ました。

「はやぶさ」のための子守歌や、まだ見ぬ宇宙を描き出すスペースアート他、「はやぶさ」を中心に様々な夢を広げる方々をお招きし、音楽と絵画を交えながらお話しを伺います。

また後半では、「はやぶさ」が創り出した未来像と、それを支え実現するために日本全体を巻き込み突き動かしている関西のパワーを紹介します。

出演者(50音順)

秋山 演亮(和歌山大学)
はやぶさ搭載理学カメラメンバー。1995年頃から探査計画に参画し、3 次元探査シミュレータの開発・運用、理学カメラの開発に係わる。はやぶさ打上後は宇宙教育に従事し、最近では宇宙担当大臣有識者会議メンバーになるなど、宇宙政策の立案・遂行に係わっている。和歌山大学宇宙教育研究所 所長、特任教授
池下 章裕(スペースアート・クリエイター)
和歌山県生まれ。2001年、はやぶさプロジェクトチームのメンバーから「ポスト MUSES-C」のイラスト制作を依頼されたことがきっかけとなり、以後当時まだ製作途中だった 「はやぶさ」をはじめ、JAXAの様々な探査機や探査機による観測イメージなどのスペースアートを描きつづけている。
中谷 泰子(ジャズボーカリスト)
大阪生まれ。音楽大学で声楽を学んだあと、ジャズクラブやホテルで出演。また、繰り返し渡米し高い歌唱力に更に磨きをかけている。ジャズだけでなくボサノバ、ポップス、映画音楽など幅広く歌う。これまでに6枚のリーダーアルバムを発表している。はやぶさがコードネームのMUSES-Cで呼ばれていた2002年に甲斐恵美子が発表した組曲"Lullaby of Muses"にボーカリストとして参加するなど、宇宙をテーマにした美しい音楽を得意とする。
林 譲治(SF作家)
宇宙開発について専門家に取材をする過程で、はやぶさ(当時はMUSES-C)の関係者が多かったことから、はやぶさを注目するようになった。またこのことから日本惑星科学会会員となる。小惑星をはじめとする固体天体を舞台とするSF小説などを執 筆今日に至る。所属:宇宙作家クラブ・日本惑星科学会
森本 睦子(JAXA)
奈良県生まれ。「はやぶさ」運用スーパーバイザー。 関西の大学院在籍中から小天体探査フォーラム(MEF)にて「はやぶさ」後継機の軌道計画の検討に関わる。地元のメーカー勤務を経て、宇宙科学研究所に進学し、学生当番として「はやぶさ」の運用に携わる。博士号取得後、JAXA惑星探査プログラムグループ職員になり、地球帰還までスーパーバイザを務める。専門は深宇宙探査機の軌道計画。現在、JAXA月惑星探査プログラムグループにて日本学術振興会特別研究員
山川 宏(京都大学)
1993年東京大学工学系研究科博士課程修了、博士(工学)。大学院生、宇宙科学研究所の助手、助教授時代を通じて、「はやぶさ」等の月・惑星探査計画の計画立案・軌道計画に携わる。初期検討として、対称小惑星の探索、電気推進とスイングバイを用いた軌道最適化等に従事。「はやぶさ」を打ち上げた5号機を含む固体ロケットM-Vや、垂直離着陸型再使用型ロケットの航法・誘導・制御を担当。2000~2006年に日欧国際水星探査計画BepiColombo計画のプロジェクトマネジャー。2006年より京都大学教授。2010年 7月より内閣官房宇宙開発戦略本部事務局長(併任)
吉住 千亜紀(和歌山大学)
徳島県出身。徳島県立あすたむらんど子ども科学館プラネタリウム等を経て、2008年より和歌山大学。尾久土氏とともにイトカワの地上観測にも参加し、2005年にいち早く「はやぶさ」をテーマにしたプラネタリウム番組「ボクノチイサナオホシサマ」を制作。2007年にはDVD「祈り」(JAXA制作)のシナリオ原案を担当する。はやぶさの地球帰還時には和歌山大学撮影チームとして豪州ではやぶさを迎えた。和歌山大学 宇宙教育研究所 特任助教。