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No.22 和歌山市中心市街地再生研究会 わかやま散策マップ

代表研究者:足立 基浩(和歌山大学経済学部教授)
2011年3月発行  A4判/12ページ

 ミニ東京を目指した時代は過ぎ、これからの地方都市で求められるのは中心市街地の個性化への支援策であろう。具体的には街並み整備の支援や河川の浄化、そして、土地問題への踏み込みである。商店街地区の土地は個人資産だが、一方で観光客の誘客が可能な「街の顔」という面を有している。強すぎる個人の土地所有権を少し緩和し、私的財産から市民が守る土地への工夫、そのための税制の工夫などの支援が求められる。つまり、都市の公共性を地域住民だけでなく、「外部から来る人」、「これから住む次の世代、若者」まで配慮してまちづくりができるか、が問われているのである。
 こうした問題意識のもと、平成22年度の中心市街地再生研究会はこれまでの研究会に加えて、当会メンバーの尽力で作成した中心市街地の観光マップを動画サイトで解説するという「わかやま散策隊」企画をスタートさせた。
 これは、和歌山地域経済研究機構のマップを基礎としながら民間会社の協力のもと和歌山大学の学生が、実際に歩き、取材し、その紹介ドキュメントを動画サイト(You Tube)で発信するというものである。魅力が少なく見えた中心市街地に意外にも多くの知られざるスポットを見つけることができた。
 今後は特に大阪南部などの大都市からこの場所に来ていただく作業が必要であるが、この点については、大手のテレビ局が特集を組んでこの事業を紹介していただくことができた(毎日放送、「ちちんぷいぷい」、2011年2月11日)。
 和歌山の試みが関西全域に知られた結果、和歌山の中心市街地のその周辺観光がいまはわずかだが増えてきている。
 今後も、長崎市で2006年に実施されたまちあるき体験博覧会「さるく博」のような形で和歌山をPRできたらと思う。